『らくごくら』#36 第8回朝日いつかは名人会(前編)

 
 さながら花録一門会のようではあったものの… この前半が辛かった…
 
 柳家花いちさんの「道灌」、まぁ前座さんにアレコレ言うても仕方ないんだけど落ち着きが無いのも空間のとり方や正面が切れないのも仕方ないとは思うが声が出てないってのは… 愛嬌は無くはないしこれからとは思うので頑張って精進して下さい、ってだけになるのはいいにしても、続いての柳家花ん謝さんの「長短」が酷かった… まぁこちらも二つ目に昇進して1年になってないんで、と言う言い方も出来るんですけど、先に出た前座の花いちさんと比べると人柄の愛嬌が薄い分だけ落ち着きの無さ、声の出なさが本当に頼りない。加えて長さんがどう見ても「気が長い人」じゃなくて「知恵遅れの気持ち悪い人」にしかなってない。悪意でわざわざそういう人物造形にしてるんじゃねぇの?って思うくらいのやり口は見ていて嫌ぁな気分になってこれっぽっちも笑えない。で、所作の甘さもあるんで苛々してしまったが… あと、時間を間違えたなら間違えたなりの対処が出来ないんなら無理にする必要は無かったんじゃぁないのか。何か今回物凄く嫌ぁなモノを見てしまったなぁ… っとゲンナリした後での
 
・三遊亭きん歌 「蛙茶番」
 良かったですねぇ〜… 前回観た「親子酒」ん時もお人柄の明るさが噺とマッチしていて気持ち良く笑えたものですが、今回はそれに落ち着きと技術が見えてもぅ安心して笑える笑える。多分想像なんだけどもっと芝居の仕組みやら段取りの説明もあったんだろうけどそこを詰めつつもマクラや途中での説明の仕込みもちゃんとしているのは工夫でしょうし、何よりバレ噺なんだけどこの人が喋ると可愛らしさと憎めなさもあって湿度が低くて明るいってのがいいですよなぁ… まだ聴かれた事が無い方は『ぽっどきゃすてぃんぐ落語』でまだ聴ける「死神」を聴かれてみては如何でしょうか? ちょっと前の録音ですが、この頃から人柄の明るさがよく伝わってくると思いますよ〜
 
 
 
 次回放送は2月17日の後編、トークショー柳家花録師匠の「天狗裁き」、さてどうなりますやら。