NHK衛星第二『蔵出しエンターテインメント・桂米朝劇場』

 
 今回の特集はコレで終わりでありますが、最後にタップリとした大ネタで「百年目」って事でしたが… 今回のもお風邪を召していらっしゃられるという事でありましたが、ただただ堪能!っと言いたいトコロなんですが、映像ソフトとしての出来があまり良くないのは残念でありました。下座さんの音の拾い方はいいんですがそれ以外がねぇ… 冒頭の番頭さんの嫌味&お小言の部分をバッサリとカットした繋ぎ方の荒っぽさ、ライティングによる演出もズームやらのカット割り振りの演出が実に邪魔臭いんですよね。米朝師匠の所作が無駄の無い洗練されたものだけにえらく泥臭い演出が鼻についてしゃぁなかったですわ… あと、次の番組の放送時間が繰り下げになったからってたった2分の事なのにテロップを出した今回のやり口は失礼ですね。
 これと比べると『らくごくら』がいかにいい番組なのかを改めて確認しましたよ…
 
 で、その『らくごくら』で桂福團治師匠の「百年目」も観たんですけど、同じ噺なのに印象がこうも違うものかと本当に驚きましたし、どちらがどうと言うのではなく、それぞれの良さ、素晴らしさを堪能しましたよ。今回の米朝師匠のは非常に明るくて賑やかなんだけど最後にホロっとさせる湿度の低さも好きなのですが、福團治師匠の絞り込んだ湿度の高めのもまた好きなんですよね… あぁ、いい高座がもっと観たい…