『らくごくら』 #26 「第6回朝日いつかは名人会(後編)」

DVDジャケ。

 
 さて後編。っか待たせるなよ…
高校野球とかどうでもいいから落語家と季節の旬を感じるような番組にしてくれやSkya-A…ってのはさておき、トークコーナーで先に出た三遊亭金翔(公式HP)、柳家三之助公式HP)両氏を上手く導いて「落語に興味を持ったきっかけ」「落語家になった経緯」「落語家としての夢」等を語らせてあげるたい平氏は『笑点』でのキャラクターとは全然違う真面目な気持ちの優しそうな人柄が出ていて… やや神経質?って思いもしましたが淡々としていてあえてアクなり個性なりを控えた司会っぷりは観ているこちらも気分が良く。柳家花録氏、柳家喬太郎氏の時のイジリ倒し崩しで人柄を見せるってのもアリだし立川談春氏のように議論っぽいのも面白いが今回は出演された落語家さんと演じた噺といい非常に真っ向な感じで終えられて迎えるトリ、事前のインタビューでは
「前にやる方がどういう噺をするかで決めるので今は何を話すのかは決めていません」
 と淡々と仰っていて、実際立ち上がりは観客を探るような感じで決めかねておられつつも会場を笑わせていったのがスゥっとその探り、迷いの感じが消えて入るのが『愛宕山』。
 本来春の噺である『愛宕山』をこれまた上手くサラリと夏の情景に合うように変え、主役を幇間と旦那に絞り込んでの噺は聴いていて観ていて心地よい。後輩を意識しての事か己の個性を出す事よりも噺そのもの、ポイントポイントでの所作、途中鼻血が出る程の熱演でカッチリと古典を見せるというもので「落語を観た〜」って思わせるものではなかったのではないでしょうか。その分、個性は控えているので通、特に生で観る機会の多い人には物足りないかな?って気はしましたし、妻も
「面白かったし好きなんだけどもうちょっと、個人的には愛嬌が欲しかったかなぁ… 」 
 と申しておりましたがここらのバランスは難しいもんですしねぃ。
笑点』でのギミックではない落語家としてのたい平氏、これはこれで好みで違う噺を観る機会があれば、たい平氏の個性や業等が観たい気になりましたなぁ… そういう意味でもこの番組は有り難いものですわ…
 
 って事で、次回(8月26日(日))は 「桂福団治・福楽親子会」、桂福楽氏による「寝床」と桂福団治氏による「百年目」、だそうですが… 収録が4月25日ってば。未見の噺家さんだと思うしそれはそれで有り難いんですが、放送後にあんだけプッシュしまくってた林家染二さんの独演会とか無理にしても、繁昌亭での特に何の会でもなくても普通の寄席の模様とか、もちっと時候、季節に合わせてくれても良いんではないかと… いやまぁ楽しみなんですけどね、ええ、だからこそ余計に期待をしてるんですけども、ね。