新春落語始・ぎふ名人会

チラシ。

 

 開場が12時30分、開演が13時、中入りが14時25分からの15分間で終演が16時10分、もぅみっしり。所謂独演会方式が3〜4席程度だと思うんだけど7席、しかもラストが喬太郎師の文七で満足したんですけど草臥れました(笑)。ただ会場となった「じゅうろくプラザ」、定員600名だったかな?って大きさとあまり高低差をつけてない席の設定は落語を聴く分には悪くはないんですがやや椅子が硬めで長時間座ってるのには少々苦痛だったのと固定個所が少ない為に並びの中で貧乏ゆすりする馬鹿がいるとかなり揺れるのがちょっと残念。っか私の右隣り3席目のクソ親父が本当に酷かった… ってのはさておき、以下は素人の適当な感想なのでお暇な方だけどうぞ…
 
 TVで、だけど初高座を観ているだけにその進歩とますます仕草等が師匠似になっているのがよく解った立川こはるさん、しかし以前にも書いたと思うけれど御当人に愛嬌と言うか可愛らしさがあまり無いので「つる」のような呑気な話はあまり相性が良く無いと思うのだが… あえて女性という「性」を削っての、ってのも込みで上手い方だとは思うけれどじゃぁこはるさんで何を聴きたい・観たいと思うか?となると正直私は特に無いんですよね…
 
 春風亭一之輔さんの「初天神」、私が初めて観たのが一昨年の繁昌亭でのだったんですがそれからポッドキャストやTV等で観る度に微妙ぅに変化が加わっていってるのが今日の高座でよく解りました。ただそろそろ「鈴ケ森」以外も観てみたいのだが… と思っていたらば三三師が「鮑のし」を、それもチョイと一之輔さんの「鈴ケ森」を意識したかのようなくだりを入れてきたのでさて?と思ったらば「あくび指南」。以前聴いた時にはやや重めだった兄貴分がやや軽めになっていた分笑い易くなってたような印象がありました。好みという点では以前の重めの方が個人的には好みでしたが二席共に一之輔さんの持ち味を堪能出来ました。
 
 柳家喬太郎師は以前観た「かかみの寄席」でのとは大違い、サービス精神たっぷり且つ集中力の感じられる高座でした。一席目のマクラの時に屋形船が出てきたんでこれは「一日署長」か、となると犯人がこはるさんで説得役が一之輔さん三三さんそして喬太郎師で、だけどまさに駅の南側に広がるは金津園で東京ホテトル音頭ってワケにもいかないだろうしはてさて?ったら「寿司屋水滸伝」。って冒頭ん時にわざわざ席を立って出て行ったお客がいたんだけども「でも絶対古典はやんないもんねッ!」
 と最後まで。トコロで発端って言ってましたがアレ、本編があるんでしょうか? 二席目はマクラ無しで入られた「文七元結」でしたがそれで一気に客席を集中させてみせたのは流石。今回のは細かく笑いを入れた版で途中先にかかった「あくび指南」や「権助提灯」を入れてみたり、携帯電話を鳴らした馬鹿がいての中断があっても最後まで明るく楽しい「文七元結」でしたわ。
 
 さて、今回私が初めて生で観た柳家三三師、TVやポッドキャストでしか接した事が無くもぅ巧いとしか言い様が無いんだけども好みか?って言うとそうではなく… そりゃ下手より上手い方がいいに決まってますけど好きってのとはまた違うワケで… って思いつつの「鮑のし」と「権助提灯」、やっぱり巧いとしか言い様がありませんでした。と言うか、奇しくも一之輔さんの「あくび指南」喬太郎師の「文七元結」で女性が出てきたからなんでしょうが今日の会では三三師が一番女性を演じるのが巧かったと思ったんですよ。時間調整の仕方といい本当に巧いと思ったん
だけども、個人的にはこの2つの噺、古今亭菊之丞師で観てみたいなぁ… って思ってしまったもんで。でも、それはあくまでも好みの話でまだ若いのにこんなに巧いなんて、と素直に思えましたよ。
 
 で、
 
 思ったんですけど今回の会って本当に落語好きな人が企画した会で、色物無しでたっぷりとって噺家さんもお客さん側も体力と気力勝負みたいなトコがあって私らには楽しめました。何せ田舎の岐阜ではそうそう落語を生でってワケにはいきませんし。気軽にバラエティ豊かにって企画もいいんですが地方ででもこうしたガッツリとタップリと堪能出来る濃い会が出来たってのは素晴らしいなぁ… と思いましたよ〜 動線設定が拙かったのを除けばスタッフの方々も良かったですし、企画っか出演者次第ではありますが次回があればまた行きたいと思えれた会でしたよ、っとぉ。