らくごくら#56「第3回 東西噺の華咲き競う 染丸・権太楼二人会」(前編)

USA-P2009-01-04

 

  • 林家染左「花色木綿」
  • 林家染二「質屋芝居」

 どうもここんトコ、落語でのソフトでのツキが薄くなっているようで… 例えば定期購読しているデアゴスティーニの『隔週刊落語百選』、噺家さんにいまいちその企画意図がちゃんと伝わっていないのかその師匠なりのバージョン色の強いものだったり会場の観客の程度に合わせたかのような大袈裟っか大味なものだったりしてあんまり日本の古典・伝統芸能という感じもしなければと言って特に感激するようなものもなくぶっちゃけ定期購読を後悔しはじめてはいるんですけども、『日本の話芸』にしろ『笑いがいちばん』にしろスタッフ側の愛情の薄さと雑なカメラワークとかあんまり観ていて気持ち良くないんですよね… って気分を今回は綺麗に払拭してくれましたわ。繁昌亭という小屋、「染丸&権太楼二人会」という番組、ってのもあったんでしょうが必要以上に左右に振らないし寄らないカメラで、ってスタッフの配慮のお陰もあると思うんですけどね…
 
 染左さんの「花色木綿」、以前笑福亭三喬師のと確か桂文珍師ので観たのと比べればちょっと危なっかしいトコロはありましたが、言葉のデティールが若干の筋の違いがその家の芸によるものなのか噺家さん個人の工夫の違いなのかは解りませんがそれも込みで楽しめましたね… 明るい感じが呑気な噺と合ってるように思えましたがさて、これからどうなられるんでしょうね。
 
 染ニさんのはもぅ初っ端からテンションが高くて面白いんですけども特に見得を切ってみせる部分やあの姿勢での回りとか気の張り様が観ていて疲れますねぇ(笑)。多分独演会等に比べればあれでもセーブしているんだろうなとは思うんですけども、こうして観ていると手頃な会場での染ニ師匠の高座が観たいなぁ… とウズウズしてきましたわ…