らくごくら#53 『第11回朝日いつかは名人会』(前編)

USA-P2008-10-19

 

  • 春風亭正太郎 「桃太郎」
  • 金原亭馬治 「笠碁」
  • 鈴々舎わか馬 「あくび指南」

 正太郎さんはまだまだ前座ですが、何となくフットボールアワーの岩尾君を思い出すような妙ぅな愛嬌が面白いかと。変にヒネずに頑張ってもらいたいものです。
 
 下手ぁすると爺同士のやりとりが厭味ったらしくなるので個人的にあまり若手にはやって欲しいとは思わない「笠碁」でしたがダレる事も厭味にも落ちないで演じられた馬治さんのは好演と言ってもいいのではないでしょうか? 出番前のインタビューで
「金原亭のお家芸を… 」
 と言った時にはちょっと不安を感じたものですが、二つ目でこれだけ破綻もしないで出来ればいいんじゃぁないんでしょうか。ただ、なかじ形として整っているだけにここから先、これからどうするのか、ってのは課題かとは思うんですけども… 頑張って欲しいですね。
 
 わか馬さん、つっかえつっかえのマクラにややぎこちなさを感じたもののいざ噺に入ったらば澱まずつっかえず流暢に進んで日頃の稽古が出ているんだなぁ… っと。また個性があるけれども聴き易い声、ってのは大きな武器ではないかと思いますが、それが稽古によって綺麗な口跡と言うかサッパリしたトーンなのは個人的には好みに思いましたわ。
 
 
 次回#54は11月2日、「第11回朝日いつかは名人会」後篇が楽しみ、ですわ…