『らくごくら』#35 「東西噺の華咲き競う 第2回染丸・権太楼二人会」より。

USA-P2008-01-20

 
 吉本所属、で、ランクからいってもこの番組で染丸師匠等を観る事は出来ないってのは解ってはいても残念な気持ちにはなりますが… まぁ、その分色々な噺家さんが観られるからいいんですけどね… ってのはさておき、一席目は
 
 林家染二「片棒」
 師匠らの前、という出番からか比較的アッサリ目に抑えられた演出ながら、抑えられた分より染二師匠の気配りの細やかさと、それでいて尚師匠「らしさ」をキチンと見せられていた染二師匠を観れて良かったですわ。何度かの大阪旅行でこの噺に出てくる地名は皆歩いていて知っているだけにより笑えましたが… いやしかし、染二師匠の老人っていいですなぁ(笑)  「らくだ」の家主さんとかすげぇ好きなんですが、そんな因業なお人が呆れるようなプランの連続、笑わせてもらいました。
 
 柳家権太楼「井戸の茶碗
 確か『笑いが一番』だかで「代書屋」を観た記憶があるんですが、時間が短かったせいかもぅチョイ尺の余裕があるものを観たいと思っていたんですが… いやぁこれは何とも。いやはや。染二師匠でも笑った後なんですがいや、染二師匠に暖めてもらったお陰で顔が痛くなるくらいに笑いましたなぁ… マクラで仰っていたようにお疲れだったのもあったんでしょうが
 
「欲深き人の心と降る雪は 積もるにつれて道を失う。」
 
 という辺りからするすると調子が整っていっての「間」が絶妙、という書き方は陳腐なんですが本当にそうとしか書けないんですよな。勿論、高座姿がブレないで背筋に一本ピンときてるってのの綺麗さもあるんですが、来るぞっと解っていても笑ってしまうような「間」でやられたり、その逆にここでまさかそうくるとは!っと思うような「間」をとられたり、っとでねぇ… 結構大きく動かれるのですがドタバタではないのも含めて素敵な高座でしたわ… 権太楼師匠、ありがとうございました。 
 
 
 
 次回の36回は2月3日が初回放送の『第8回朝日いつかは名人会(2008年1月15日 東京浜離宮朝日ホール より)』前篇で、HPによると前座の柳家花いちさんで『道灌』、柳家花ん謝さんで『長短』、三遊亭きん歌さんで『蛙茶番』、だそうで楽しみですが、その次の2月17日放送予定の37回での後編、トークショーもさる事ながらトリの柳家花緑師匠の『天狗裁き』、これまた楽しみですわ〜