『Wheels On Meals (Digitally Remastered) (1984)』 - Region 3

 
 原題『快餐車』 ってのは「カッ飛び食堂車」ってくらいの意味でしょうか。英語題名もそれに倣ってWheels On Meals、だったのを邦題で「ジャッキー・チェンの爆走!カンフー屋台」とかにしないで『スパルタンX』としたのは良かったんじゃぁないかと。まぁ意味不明ではありますが(笑)。
 ジャッキー vs. ベニー・ユキーデのシーンが好きなんだけども、わざわざその為だけにDVDを購入するのもなぁ… っと思っていたものの、そのシーンだけでもあと何度かは観るであろうし壁登りんトコとか他だって観るトコはあるだろうし… って事で調べてみるとこの香港版が手頃な値段で特典も多めだったんでオーダーしましたが…
 
 劇中曲、違うじゃん。
 
 キース・モリソンのテーマソングも、目当てのジャッキー vs. ベニーのシーンのスコアも別物… 多分権利関係でモメての措置なんでしょうけど多分これが本来の曲でキース・モリソンこと木森敏之氏の曲が使われていたのは日本版だけだからって事? でも何度も観ていて刷り込まれている身にしてはちょっとこれは辛いです。実にスローなテンポでスッカスカな曲に差し替えられてるんで盛り上がる場面がちっとも盛り上がりゃしない。これまで未見の人ならば違和感は無いのかなぁ… でも、曲でももっと盛り上がるようになってたんだけどなぁ… っと、ちょっとガッカリ。どうやら初期頃に別の会社から出た版以外はこういう仕様になっちゃってるようで仕方無いんですけども、残念な事には変わりが無いですわ。
 
 映画としてはジャッキー vs. ベニー以外に、コレ!って特筆すべき点は無い、明るい誤楽重視のジャッキー映画であります。ストーリーの整合性とかを求める向きには駄目なタイプの作品でしょう。
 私もそない好きな作品でもなく、精神病院んトコなど尺が長くてクドいワリにそない必要でもない場面が多いし中国人らしい外国人への差別感とかキャラ立て出来てねぇよなぁとか思ったりもしますけど、でも当時30歳というジャッキーの溌剌としてキレのあるアクションはやっぱり凄いし、ただ凄いと披露するだけでない匙加減とかは今観ても好ましく思いましたね…
 
 
 
 さて、
以下はこのDVDについての情報なので興味のある方だけ

 
・『Wheels On Meals (Digitally Remastered) (1984)』 - Region 3

 Studio: Joy Sales (HK)
 DVD Release Date: February 15, 2007
 Run Time: 108 min

 Aspect Ratio: 1,85:1 (Anamorphic Widescreen)
 Available Subtitles:
 English, Traditional Chinese, Simplified Chinese

 Available Audio Tracks:
 Cantonese - Dolby Digtal 5.1, DTS, Original 2.0
 
 Special Features:
 ・Original Movie Trailer (4:10)
 ・New Edited Movie Trailer (1:51)
 ・Movie Stills Photo Alubum (20)
 ・Movie Photo Slideshow
 ・Bonus Features
  ・A Interview With Sammo Hung (10:06)
  ・A Interview With Yuen Biao (7:20)
  ・NG Shots (3:17)
 ・Trailers (3)

 

 
 紙製のアウターケースに入ってはいるんですが別に立体仕様になってるとか特にケース自体に仕掛けも何も無いんで個人的にはちょっと邪魔。こういう無駄なオマケ的仕様ってのは日本版ではよくあるんですけど… その分、パンフとかDVDの中身に凝ってくれりゃぁいいものを。
 
 画質はもぅ充分でしょう。クリアーになってデティールもバッチリ。やや色合いとコントラストを強調したのかテロップ部分が滲む感じがしなくもないですが20年前の作品としては充分でしょうて。っか、劇場で観た時より綺麗かもしんない、って思ったくらいですもの。
 音質は… レストアと楽曲・SEの差し替えのせいでしょうか、ちょっとスタジオ臭いと言うかあまりフィットしているとは言い難い感じがしなくもありません。クリアーなんですけど、音の響き方が画面の空間的に合ってなくてどんな場所でも一定の感じがする、って言えばいいですかね。まぁこれは好み、ですかね。
 
・特典はなかなか充実してますんで1つ1つ書いていきますと…
 
「Original Movie Trailer」はまんま当時の劇場予告、の筈ですがこちらも音楽が差し替えになってます。予告編だけはそのまま、ってのも珍しくないだけにこれはちょっと残念ですなぁ…
「New Edited Movie Trailer」はこのDVDの宣伝用で、劇場オリジナル予告編と比べるとリマスターされた画質の素晴らしさがよく解りますね。
「Movie Stills Photo Alubum」はたった20枚で劇中ショットだけ、せめてオフショットとかもうちょっと数があったら… ってのをダラ〜っと連続再生するのが「Movie Photo Slideshow」、って別の素材使えや!(笑)
「A Interview With Sammo Hung」はサモハンが英語で喋るもので中文と英文字幕が表示可能なのですが何故か英文字幕が微妙に実際のサモハンの喋りと違うのは謎。やや香港映画の情況に関して悲観的げなのが印象的でありましたが…
「A Interview With Yuen Biao」はユン・ピョウが中国語(多分、広東語?) で喋るものですが、スッカリ顔が丸くなって眼くらいしか面影が無いのには月日を感じますな。こちらも中文・英文字幕が表示可能です。
「NG Shots」はNGとテストショット、スケボーの練習風景等をザーッと再生します。BGMはありますが音声はありません。
「Trailers」は『飛龍猛将 (1988)』(サイクロンZ)、『龍的心 (1985)』(ファースト・ミッション)、『A計画 (1984)』(プロジェクトA)のデジタルリマスター版DVDの予告集であり、劇場版のではありません。なんかコレ観るとベニー繋がりで『飛龍猛将 (1988)』も欲しくなってきましたな(笑)。
 
 本編の楽曲の差し替え違い、特典がもうちょっと・食い足りない、ってのは難点ですけども、ソフトとしては良い方なんじゃぁないんでしょうか。とは言え後で楽曲が元通り日本版も収録になった版が出たらそっちを買ってしまいそうだなぁ… とは思いますけどね。っか買う。