『Scott Pilgrim vs. the World (2010)』メモ。

US版Blu-rayジャケ。

 
カナダのトロントにゲイの親友Wallace(Kieran Culkin)と住む22歳のScott Pilgrim(Michael Cera)スコット・ピルグリムはアマチュアロック・バンドのベーシスト。中国人の女子高生Knives Chau(Ellen Wong)という彼女もいてそれはそれで充実はしていたのだがあるパーティーでNYから来たというRamona(Mary Elizabeth Winstead)に出合って一目惚れ。相手も満更ではなさげでイケるかと思いきやその夜、Scottの元に
「もし彼女と付き合いたくば元カレ達と戦って勝て。勿論、負ければ死だ。」
 というメールが届いて…

 

 
全6巻の原作のコミック、日本版も1と2巻の合併巻で

スコット・ピルグリム VS ザ・ワールド

スコット・ピルグリム VS ザ・ワールド

 が出ているのですがどちらも未見。なれど『Shaun of the dead』『Hot Fuzz』のエドガー・ライト監督のハリウッドデビュー作って事でのオーダーでしたがEXTRAにある削除シーン、オリジナルシーンの多さと、もう一つのエンディングも納得なくらいに一本の映画として体を成してはいるけれど印象に残るのはシーン単位の演出やエフェクトでストーリーテリング的にはツギハギげな印象で。昔のベルトアクション方式のACG的な演出意図かと言えばそうでもなく最後のボス戦も込みでこれまでのエドガー・ライト監督作品の緻密なネタが伏線となって迎えるクライマックスってのではないからもひとつ盛り上がりに欠けるんですよね。あ、【最後の敵】はあれでいいんですよ。でも、そこに至るまでが、なぁ… 登場人物が多いんだけど全ては強烈な主人公補正がかかったチート野郎Scottの為の舞台と配置になっていればまた別だったかのかもしれないけれど決してそうはせず青春群像的な要素も入れつつってしたのは原作を意識しての事なんだろうなぁ… そういう意味では原作のファン的にはちゃんと原作の舞台であるトロントでの大掛かりなロケといい最近のアメコミ実写版映画のようにコミックにリアリティを持たせる方向ではなく様々なリアルを集めてコミックに似せるという方向にしたのも嬉しいんじゃないかとは思うんですけどこれまでのエドガー・ライト監督作品だからと期待をすると映像の凝り様は味わえなくはなくとも肩透かしの印象になるかと思われ。うん、敵を倒した時にコインとなって散るって演出は『NO MORE HEROS』シリーズの方がなぁ… とか、ビジュアルコミックででは斬新であっても様々なマンガやゲームに接していると… コミック原作の実写映画化としてのアプローチの面白さはあっても私的には「もひとつ」ってのが正直なトコでしょうか。逆にエドガー・ライト監督以前にあまり映画を観ない人には新鮮なのかもしれません、が、個人的にはそういう人にも の方を観てもらいたいなぁ… っと。
 
 
 さて、Blu-rayソフトとしましては…
 

 
・『Scott Pilgrim vs. the World (2010)』 - Region A
 
 Studio: Universal
 Theatrical Release Date: August 13‚ 2010
 Blu-ray Release Date: November 9‚ 2010
 Run Time: 113 minutes
 
 Aspect Ratio: Anamorphic Widescreen - 1.85:1
 Available Audio Tracks:
  DTS HD 5.1 Surround (English)‚ DTS 5.1 Surround Sound (Spanish‚ French)
 Subtitle: English‚ Spanish‚ French
 
 Special Features
  Deleted Scenes (27:12)
  Scott Pilgrim vs. the Bloopers (9:42)
  Making of Scott Pigrim vs. the World (49:33)
  Music Featurette (16:27)
  You Too Can be a Sex Bob-Omb (2:42)
  Alternate Footage
  Documentaries
  Music Promos
  Soundworks Collection: Sound for Film Profile
  Visual Effects
  Pre-Production (1:27:32)
  Blogs
  Scott Pilgrim vs. the Censors: TV Safe Version
  Adult Swim: Scott Pilgrim vs. the Animation
  Galleries
  Trivia Track

 

 紙製のアウターケースに特に仕掛けはございません。本体ケースにBlu-rayとDVD、封入されているシリアルナンバーをサイトで入力する事でデジタルダウンロードが可能、って仕様になっております。DVDの方は再生もしてないんでパスしますがBlu-ray版は画質・音質共に文句無し。多分DVD版だと潰れてるであろう夜のシーンや倒されて飛散するコインとかのシーンもバッチリです。特典も今迄UK版DVDでエドガー・ライト監督作品を観てた人なら納得の充実っぷりで、特に監督・出演者・スタッフ等の複数の音声解説の多さはファンには堪らないでしょうね… ただ仮に日本版DVDなりが出るとして、これだけの特典をそのままってのは今迄の日本版からしてまず無理。公開も正直言ってあまりよくなかった興行成績から難しいでしょうから「エドガー・ライト監督のファンの人にはソフトとしてはオススメしますよ。Blu-rayなら日本のプレイヤーででも観られますから。」ってトコでしょうかね、っと。