「試みとしてはアリなんだろうけど… 」

 
 今年未見の映画だけど気にはなっていた『第9地区』、正直言えばDVDでいいかなぁ… でもどうせならBlu-rayでもいいんだけど今ある日本版って

第9地区 [DVD]

第9地区 [DVD]

 ってDVDだけ版か
第9地区 Blu-ray&DVDセット(初回限定生産)

第9地区 Blu-ray&DVDセット(初回限定生産)

 ってBlu-rayとDVDのコンボ版しか無いしなぁ… 流石に海外から個人輸入ってのは状況説明等の台詞が重要な作品で日本語字幕が無いのは辛いしなぁ… とか思ってたんですが、雑誌を買いに寄ったコンビニの雑誌の棚に、雑誌大の大きさのケースに入ったBlu-rayソフトがありまして。ラインナップが何作目かのハリポタは兎も角として後が『第9地区』に『ダークナイト』ってセレクトはコンビニ的に正解なのか? っか、一応ワーナー・ホーム・ビデオの表記あるけどコレ正規版なの? と家に帰ってみてWBのHPで調べてみるも商品情報無し、勿論アマゾンにも無し、パッケージに表記されているISBNコードをGoogle検索してみても結果ゼロ、これって本当に堂々と全国チェーンのコンビニに並んでもいい品なの? って思って先週はスルーしたんですが
 

 
 今週、万札を崩したかったのとやっぱり気になってしまって購入。自分でもどうかとは思うんですよ。ぶっちゃけ、コンボ版をアマゾンで買う方が安いってのより正規版だから安心なんですけどやっぱDVD版は要らないですしね…
  
 今迄コンビニでDVDなりのソフトって万引き防止の為に空ケースなりタグなりをレジに持っていって、ってやってたし、そうでないにしても専用の棚に置く事で区別化も出来ていたのを思うと、確かにそういう区別化や在庫スペースの確保を新たにしなくとも雑誌棚に置けれるようにした形態にして、ってソフトの販売の試みとしてはアリなんだろうけど… うん、最近は雑誌でもでっかいオマケ付で売る形が珍しくなくなってるから大きさ的にも特にそれ自体はどうでもいいんだけど、万引き云々以前に何かこぅ釈然としないというか気持ち悪い感じがすると言いますか… なんかこぅ、うん、やっぱり気持ちが悪いと言うか。
 
 この個人的な気持ち悪さが何処から来るのか?ってのを自問するに、先に記したようにソフトとしてこういうバージョンがあるって正規表記されているワケではない海賊版臭いってのがまずあるからなんでしょうけども、万引きされても構わない雑誌形式… ISBNコードを収得して書籍の流通経路を使用している… で、というセレクトで選ばれたタイトルがハリポタの何作目かと『第9地区』『ダークナイト』というセレクトになっているのが気持ち悪さの理由かな? 確かに大作や名作、大ヒット映画ならレンタル店やショップで買えるけれど、だからと言ってコンビニのような、チェーン店だからキャンペーンとかの統一感はあっても基本はベタに店舗のある地域(とその周辺)の生活者にとっての商売故の利便性っか汎用性っか大衆性ってのかな? そこらもひっくるめての効率性とか機能性とかみたいなのからこれらのソフトはひたすらに遠い物にしか見えないし、だからこそ奇妙っか気味の悪い物に見えてしまうのかなぁ、とか。いやコレが沢山ある中からこの店の店主が独自に趣味で決めたのなら話は早いけど、ワーナーのこのシリーズの第一弾が『ハリポタ』『第9』『ダークナイト』、刊行予定が『タイタンの戦い』『シャーロック・ホームズ』『グーニーズ』ってディアゴスティーニのように定期購読方式ならいざ知らず継続的にコンビニの中の更に雑誌のという限られたスペースに継続的に置いて並べてもらうラインナップだとは私にはどうしても思えないんですよ。セールスとして守りではなく、って言い方も解るけど、それ以前でまずわざわざ規格まで用意してのこの企画で何がしたいのか、本当に新規顧客発掘とか宣伝とかを本気でしようとはどうしても思えないんですよ。そんな無駄が赦される程コンビニの棚って甘くない筈なんだが… こうした無茶はただの無駄、仇花にしかならんとは思うんだけどね… ま、その記念って事で購入したつもりだったんですが… と書いててフト、思い至った。
 
 CD&DVDショップが駄目になりつつあるから販路としてのコンビニと書店、ってのも独善的じゃね?… だってDVDのみ版かコンボ版のみにしても定価はこの版よりも高い… そして書籍扱いだからCDやDVD程にはショップ側独自の値引きが出来ない再販制度下での定価維持ってのも狙いなんだろうけどじゃぁそれをやられたCD&DVDショップは立場無いでしょうに。買取方式でなく一般書籍のように返品を受け付けるのかもしれんけどその手間と棚に並べていれば売れていたであろう他の雑誌の機会損失を思うと何かこう、メーカー側の思惑がとてもユーザーとショップの事を思ってるとは私には思えれない。既存のCD&DVDショップにも書店・コンビニにも等しく失礼な事をやっていると解ってるから公式に自社のHPにも載せていないんじゃね?ってのは流石に下衆の考えだとは思いますけど無駄に嵩張って大きいだけで何の役にも立たないし遊びもサービスも無いパッケージを見えてるとなんかこぅ、とてもお客の方を向いた商品には私には思えなくなってきて。
 
 昔っから日本の映像ソフト関係ってレンタル店への卸しを基本に、ってやってきてキチンと商品を買う人間を馬鹿にしてましたわな。馬鹿打開価格設定なのに低品質の画質・音質に字幕とか。吹き替えのキャストがキチンと明記されてないのも珍しくないですよなぁ。意味不明なオマケやを付けての特別版。ボックスのみの限定売りをやった後でシレっと単品販売開始。オリジナル版からのシーン削除。特典部分の削除なんて無い方が珍しいくらいだし。そのくせタイアップで差し替えた曲はそのままでオリジナルが無かったりとか。そうやって売ってやる姿勢を店と客にしてきたのの延長線上にしか思えませんがな。大体、既にCD&DVDショップや書店に著作権フリーの格安DVDや中国正規版・韓国正規版って名前の海賊版が溢れている現状で、更に言うなら自社で半年経たずにスーパーだのハリウッドだの名前付けた廉価版化っか値下げもバンバカやってきてんのに、付加価値もなければ値段も安いとは言い難いこういう商品を更にリリースしてそれでキチンと利益を得る商売になると本気で思ってるんだろうか? 自分で自分の首を絞めるような現状商法を改めもせずにただルートっか置き場の拡張として、だなんて現状と似たような同じような事の繰り返ししてどうするってぇの。大体、地デジTVの普及程にはBDの再生機器は普及してなかろうし。元々、お金を出して買う人は買うけど、買わない人はまず買わないって中で、買う人に対して、そして並べる店に対しても結構失礼な事なんじゃぁないのかなぁコレ… メーカーとチェーン店の親元は損しないだろうけど、言っちゃ悪いけど売れ残ったレンタル店卸用のを再パッケージ化しただけと言ってもいい商品を指導だかプッシュだかコンビニ業界用語は知りませんが押し付けられる店側と、既に購入したユーザー、そして歪な形態の版っ〜在庫を抱えるCD&DVDショップにとっちゃぁコレって特にメリットが無いんじゃぁ… ん〜…
 
 
 観たい映画で、新しい試みだとは思うし、ショップで購入するよりは若干安いからウッカリ買ってしまったけど、これは私がちょっとウッカリし過ぎていたかも。うん、コンビニという若干の地域色とオーナーの個性はあれど並べられている商品のレンジの広さの中であまりにも狭くて深くて偏った商品がある違和感を面白がってしまったけど、現状が現状だけになんか余計に自分で自分の首を絞める事になりゃしないかコレ? ネットで買い物しない層狙いにしたって、もうちょっと他に作品があったんじゃぁないのかなぁ… なんかこぅ、そういう諸々が私にはとても気持ちが悪い。お金払っていい買い物したってスッキリした気分になりたかったんだが… 捻くれた考え過ぎ、なのかなぁ…