隔週刊 落語百選 DVDコレクション 第6号

USA-P2008-12-14

 

 定期購読をしていると早めに届くのね… ってのはさておき、この巻は「あきません」。
 
 あんまり故人と比べてもどうかと思うんですけど前巻の「道具屋」にしても私は先代の金馬師のが好きでよく聴いているだけにマクラも含めてにせよ30分近くやられてもなぁ… って思ってしまうんですよ。1つ1つがクドいと言うかもたついた感じがするだけでとても「間」「溜め」じゃないんですよ。しょーもない駄洒落をテンポ良く重ねてナンボなこの噺でテンポを落としてまで1つ1つの所作なり下りをじっくりやられたって、ねぇ… っと思ったのが「浮世床」。
 
 次の「愛宕山」、まず師匠が調子が悪いのか、かなり噛んで止まったりするのも辛いのですがカワラケ投げの的がただの的で輪になってないのに後で投げる時にはってなってるのも含めて何かこぅ締まらないんですよ。と言うか私には師匠がこの噺に何を、何処をポイントにしているのかが私にはサッパリ解らんのですよ。最初っからもぅ旦那が一八に敵意丸出しと言うか既に充分に倦み嫌ってる、ってのは珍しく思いましたしそれが突き落としを勧める理屈になってるのは師匠の落とし所だったのかもしれませんがしかし… そういう理屈立てってのがこの噺には必要なんでしょうか。私にはそれはあんまり重要ではないと思いますし、そう演出するにも振りっか仕込みが無いままでいきなり険悪になってる状態からのスタートってのはどうなんでしょう。馬鹿馬鹿しいあの最後には繋がっていないと思うんですけども… っか初回は茶屋のところで寝てしまいました。再放送されてた文枝師匠のや米朝師匠、かつて観た染二師匠や志ん朝師匠のと比べてからの再見で何とか最後まで観ましたが… 正直言いまして、別にこのデアゴスティーニでのがベストである訳が無いと思うんですよ。そうでなくても全然構わないんですがしかし、アベレージではあって欲しいじゃぁないですか。で、この「愛宕山」がさん喬師匠にとってのアベレージだとはちょっと思えないんですよね、私には… 池袋演芸場で観た師匠と比べてもちょっと、ねぇ… っと。
 
 …って事でぶっちゃけ個人的にはオススメしない号でした。次号以降は期待をしたいものですが、さて…