『Sweeney Todd - The Demon Barber of Fleet Street (2007)』(メモ)

 
 仕事が忙しい間に地元での上映が終わってしまった『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』。んでジックリDVDで堪能、のつもりだったんですが… 出だしこそワクワクしたものの、どうにも。ストーリー自体をどうこう曲がどうこう、と言う気は無いんだが、画面が思いの外アップが多目なせいで私的に気分がちっとも盛り上がらない。舞台からの映画化って事で言うなら最近だと『プロデューサーズ』になるか、アチラがテンポだけは良くても画面作りが小さかった事が不満だったのと比べると画面構成それ自体はかなり大きめ、なんだけど矢鱈と寄りの画面が続くと何かこぅ、まるで今時のTVドラマのようで… 勿論、今時の日本のTVドラマではこんな画面が出来るワケも作れるワケでもないんだけども。
 
 元のミュージカルだけでなく以前の映画も既にDVDでリリースされてるだけあってお話自体は先が読めるもののそこはそれ、面白いんですが何せ本作はミュージカル映画、となるとなぁ… ってのは厳しいですかねぇ? そのミュージカルシーンにしても画面の躍動感が無いしなぁ… 出演者らの歌は悪くは無いんだけども皆音域がそんなにあるワケじゃぁないからどうしても単調になりがちでスコアがいくら賑やかでも心情や描写を現す歌が単調に聴こえると、ねぇ… またカットでの切り替えの多さもダイナミズムに欠けるし。
 巷で言われる程には血飛沫も中途半端な色合い… リアルに徹するのでもなければ抽象になるのでもなく、グラン・ギニョールの実写映画化ならもっとエグくも出来た筈だけどそこは随分とマイルドだしなぁ… とか、私はノれませなんだなぁ…
「面白いか面白くないか?」
 の二択だけならば「面白くないことはない」になるんでしょうけども、ちょっと事前の期待値が高かった分だけ肩透かしっか、ポップに見えてグロテクスだった『Charlie and the Chocolate Factory (2005)』とか以前のティム・バートン監督作品と比べると私には派手なようでいて無難と言うか穏健な印象しか残りませんでしたわ。
 
 
 
 …って事で以下はこのDVDについての情報なので興味のある人だけ

 
・『Sweeney Todd - The Demon Barber of Fleet Street (Two-Disc Special Collector's Edition) (2007)』 - Region 1
 
 Studio: Dreamworks Video
 Theatrical Release Date: December 21, 2007 (USA)
 DVD Release Date: April 1, 2008
 Run Time: 116 min
 
 Aspect Ratio: Widescreen - 1.85:1
 Available Subtitles: English, French, Spanish
 Available Audio Tracks:
 Dolby Digital 5.1 - English, French, Spanish
 
 Special Featuers:
 Disc 1:
  ・ BURTON + DEPP + CARTER = TODD (26:07)
 
 Disc 2:
  ・ SWEENEY TODD Press Conference, November 2007 (19:41)
  ・ SWEENEY TODD IS ALIVE: THE REAL HISTORY OF THE DEMON BARBER (20:07)
  ・ MUSICAL MAYHEM: SONDHEIM'S SWEENEY TODD (12:03)
  ・ SWEENEY'S LONDON (16:15)
  ・ THE MAKING OF SWEENEY TODD THE DEMON BARBER OF FLEET STREET (24:02)
  ・ GRAND GUIGNOL: A THEATRICAL TRADITION (19:14)
  ・ DESIGNS FOR A DEMON BARBER (8:55)
  ・ A BLOODY BUSINESS (8:52)
  ・ Movie fone Unscripted with Tim Burton and Johnny depp (11:36)
  ・ THE RAZOR'S REFRAIN (8:40)
  ・ Photo Gallery (51)
  ・ Theatrical Trailer (2:32)

 

 
 紙製のアウターケースが飾り窓のようになってケースを収めるような仕様はちょっと面白いかと。Amazonでのはケースを外したものであれだとちょっと物足りない感じがしますがこういう形での遊びなら個人的には好ましく思いますわ。ただメニュー前のアニメーションがスキップ出来ないのはややウザイですが。
 
 画質、音質共に「良好」。特に画質は暗い場面が多い本作においてはいい方なんじゃぁないんでしょうかね?
 
 で、特典なんですが…
 
 ディスク1のは前編を通してのメイキング、に対してデスク2はもうちょっと細かくしたものでしょうか。ただ、その分ダブリがあったりしますし役者や監督等の人物なら人物、舞台美術なら舞台美術、っともうちょっとそれぞれ踏み込んで欲しい気がするんですけども… 特に「Photo Gallery」がいい例で、テストショット、デザイン画、撮影風景、そして多分パンフ等の宣材用ショット、っと様々な物が時系列順でもなく適当に並べられている感じでこれはもうちょっと何とかしてもらいたかった… せめてジャンル別にしてもらいたかったですな。
 
 という事で、ファンの方以外は特に無理して2枚組みを購入する必要は無いかと思います。

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 ブックレット付プレミアム・ボックス (数量限定生産)

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 って日本版恒例のオマケ商法の版と2枚組みの版しか出さないエゲツナイ商法で、2枚組みか本編ディスクのみかを選べれるアメリカ等の海外版が選択肢に無い人はスッパリ諦めて限定版を購入した方がいいんではないかな?っと。でもせめて限定版と通常版のジャケくらい違うのにしたってバチは当たらんと思うんですけどね… どうもそういう細かい配慮って日本では何でしてくれんのでしょうなぁ… ってのは兎も角、まぁティム・バートン監督のファンよりはジョニー・デップのファンって人には特典の尺も長めで結構出て喋ってますから悪くないソフトではないかな? そうでなければレンタルでもいいかな? と思いましたよ、っと。