最近読んだ本。

 
 ここんトコつららっっとまとめて読んだ本の感想とかをとりあえず書いておいて後で読み返す為のごくごく個人的なメモ。
 

シネマ坊主2

シネマ坊主2

江頭2:50のエィガ批評宣言

江頭2:50のエィガ批評宣言

 固定化しがちな自分の視点に変化なり違う視点や意識化していないものを顕在化してくれるという点で他者の費用ナリ言説を読むのが好きであります。ただまぁ「自分が正義! 絶対!」って人のは御免被りますが… ってのは兎も角として、映画好きの人ならば多分江頭氏の方を支持、好意を持つんでしょうけども個人的には【お笑いの松本>私人としての松本】と【江頭2:50<江頭秀晴】というスタンスの違いも込みでどちらがどうと言うのでもなくどちらも楽しく読ませて頂きましたよ、っと。どちらも細かい点での勘違いとか「いくら何でもそりゃねぇよ…」って誤解なり偏見なりがあるのも確かですが、それらを差っ引いて見ればドコゾの映画監督なり自称評論家の類の当人が商売としている醜さやら何やらが無い分、シンプルで誠実でずっと面白いですぞな。っか、両氏共に「童貞映画小僧」(青年、ですらない)じゃないから個人的に好ましく思うんでしょうなぁ…
 
現代落語論 (三一新書 507)

現代落語論 (三一新書 507)

落語と私 (文春文庫)

落語と私 (文春文庫)

 問題意識は同じくらいあっても寄席のある東京と無かった関西ではその問題に対するアプローチの違いもあるのかな?っと。個人的にはとても中高生向けとは思えない「落語とはどういう芸能なのか?」を非常に丁寧に書かれた米朝師匠の本の方が、落語家としてよりも立川談志という存在についての自己定義にやや傾く前者よりも好みではありましたが… まぁ、ここらも好みの話で、って事で。
 ただ面白く思ったのが、『落語と私』の前書きにて「蛸芝居」はどのような演目から?という質問もされた事が書いてあって、自分も解らない事だけども今から何十年も前でも解らない人には解らない事であったのだなぁ… っと。その分、現代の演者が何をイメージしているのかを観る目が観客にも必要なんだよなぁ… っと改めて思ったりもして。
 
桂米朝 私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)

桂米朝 私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)

米朝よもやま噺

米朝よもやま噺

 勢いがついたので米朝師匠の本二冊。オススメとしてはまとまりのある前者ですかね。どちらにも出る枝雀師匠のエピソードは切ないんですが… 何て言いますか、自分が枝雀師匠がどうにも好になれない理由としては得心したようにも思えたり。それにしてもこれだけの事を成し、沢山の記録物を遺した師匠というのはもぅ出ないんでしょうね…
 
ニコチン・ウォーズ (海外文学セレクション)

ニコチン・ウォーズ (海外文学セレクション)

 映画『サンキュー・スモーキング』が気に入ったのと、かつてパラニューク原作とデビット・フィンチャーの映画との違いを『ファイト・クラブ』でそれぞれ楽しんだのもあったんで購入したんですが… 何でミステリーにしちゃってんだろうな、っと。映画では著作権と予算の都合から別物になってたけど多分そうだろうと思ってたTV番組が原作ではちゃんとオプラとラリー・キングになってたのは良かったんだけども… 9.11以前のこの原作と以降の映画では語るべきテーマは別物になっていて、私としては素材としての原作をああいう形にまとめた映画の方が好みだなぁ… 結局、意思と行動と責任ってのになると原作のニックはちょっと難点があると言うか… 破綻してる点も込みでもひとつ。まぁ自分の読書スピードがそない落ちてもいない事が解ったのも収穫かな、っと。