マンガの感想っか雑記のような。

 
 もうちょっと色々購入してはいるものの、結局一回眺めてしまえばそれで良し・特に書くべき事も手元に残しておく気も無し… って贅沢ですけれども、技術的には私の子供時代からは想像もつかないくらいに向上した分、それが発想や表現の枷になってもいるような… って事で、あえてその逆を行ってる

 を購入、一気に読んでの感想はもぅ「バカだなぁコレ(笑)」。
モデルを製作塗装し、ジオラマを組んで撮影した画像データをコンピューターで調整し加工した上でマンガにするというその手間暇のかけっぷりの半端なさったら。こういう事をすると手間暇そのものを語りがちになりそうなものだがあえてそれすらもギャグにした上でマンガとしても面白いってのは凄い事かと。確かに初代TV版ガンダムに寄ったネタなのでやや人を選ぶとは思うものの、前作とは違う形でのネタの示し方といい作者は辛いんでしょうが読者としては本当に楽しませてもらいましたわ。ちゃんとカラーで出版したのも偉い!
 
 で、
 
 こういう手間そのものがギャグってのは私だと『怪奇版画男 (Big spirits comics―版画SPECIAL)』だよなぁ… って事で購入したのが
まんが極道 (BEAM COMIX)

まんが極道 (BEAM COMIX)

 コレ、辛いわぁ…
いやその、辛さ自体もギャグで決して自虐・自嘲ドップリでも無いしその辺は凄くドライでだからこそこの連作短編のオチがどれも皮肉、悲壮ではあるものの突き落とす感じにはなってない、というこの匙加減は唐沢なをきならでは、なんですけどね…
 コレ別に、マンガに限った話でもなくて、演劇、映画、絵画、小説、ナドナド自己表現に関わる者だけでもない、エピソードそれ自体ではなく構造としてはごくごく普通に、一般に転がってる事なんよね。それこそ酒場でウダあげて喚いてる連中と一緒。自己の客観視が出来ない人間って事。また最近はそういう人間が少なくないだけに、第1話の『』が若者として直球(笑)で一番罪が無いのと比べると後がねぇ… そこまで意図、意識してのものかは判然としませんが。コレで素直にゲラゲラ笑えれる人は幸せな人だとは思いますがオチカヅキはしたくありませんな。いやまぁ私も笑うこたぁ笑ったんですけども、ね。
 
 で、
 
 油断しないで最初っから覚悟をして楽しむ作品、って事で待っていたのは
24のひとみ 3 (少年チャンピオン・コミックス)

24のひとみ 3 (少年チャンピオン・コミックス)

 この作品はアンテナにも登録させてもらってます『マンガ一巻読破』様の1巻のレビューで興味を持って購入してみてその凄さにハマりまくっておりますが、この作品は3巻になっても質をキープし続けているだけでなく、ちゃんと継続している上に週刊で連載が今も続いているのは脅威っか稀有な事ではないかと。連作短編ではあってもちゃんと毎回読みきりでオチがつく、って形式を守るだけでも大変な上に、多分作品のトーンやテンションを保つ事にも注意している筈で、ネタを必要以上に詰め込み過ぎないやり過ぎないようにして… ってバランス感覚はコミックスで読むとより妙な手触りや印象を与えてくれますよ。お話っかネームもオカシイんですがまた背景が心象描写かと思えばネームへのボケだったりとかしてコマを読むマンガならではの楽しみもある本作、こういう英国的シュチュエーションコメディのような本作はもっと評価されてもいいと思うんですけどね… って事でますますこの作者に惚れ込みましたよぉぉぉ! 次巻も絶対購入しますよぉぉぉ!