『のだめカンタービレ』 Lesson 2

 
 …の前に先週放送のLesson 1を再見してみたんだが台詞が必要以上に多いんじゃなかろか? っと思ったりもして。っか、台詞が邪魔に思えるシーンが多いと思うんですが。
 
 マンガが紙面の上限はあっても配分されるコマでの演出が出来る上に必要とあればコマというフレームからフキダシやらをはみ出させる事も可能だからこそ出来る表現をアニメでそのまま「台詞」として再現してみせても意図や効果としては別物、劣化にしかならんのではないかと。原作再現の為の台詞の過剰さってのもまぁ意図ではあるものの、と言って原作の台詞が全部再現されている訳でもなし。過剰さ、饒舌さそのものに意味や意図がある訳ではない状態ってのは単純に無駄、邪魔と思ってしまうんですよね… それこそ絵で表現出来る事まで台詞でやっちゃってるのはどうにも。原作に相当する絵が無いなら描くなり音で見せるのがアニメではないのかなぁ… これは舞台や映画的過る意見かもしれんけれども、しかし表現は創る事と削る事ではないんですかねぇ… 特にアニメの場合、絵を描かなければ何も無いものだからこそ、何を描き、何を描かない(省略も含む)かに気を遣うべきだと思うんですよ。どうも本作はそこいらがわりと曖昧な気がしてしまうんですけども…
 
 ってな前書きはさておき今週の分ですが。
 
 前話より若干落ち着いた印象はあるものの、やはり台詞が多い上に音楽の入りと引きが甘いっか遅く思えて。結局音楽が重要なのに台詞の入り方がテンポと合ってないし、場面転換の筈がそうならなってなかったり続きの場の筈なのに続いてなかったり。要らないトコロ… 結婚行進曲んトコとか… で音楽を使ったりとメリハリに欠けるように思えるんですよ。
 それと絵。悪くはないんだけど、今回なら「気持ちいい… お花畑… 」のシーンでヴァーっと絵で納得させられるものでもなかっただけに余計に残念かと。それと今回顔やらのパースがちょっと崩れてたように思うのも残念だったが、それよりもダイナミズムの無さがどうにも気になりましてな…
 楽器が3DCG?のせいかもしれんが質感が浮いているのとモデルを動かすのと手のセルとのマッチングの都合か知らんが動きが制限されているような気もしたんですけども。あと、細かい事だけどモデルの描き込みに比べると絵、特に背景が落ちる感じがするのも気になるが、これはハイビジョン視聴だったら気にならないかな? とは言え、動きそのものや作画のクオリティと画質とは関係無いからやっぱりノれんのですよな…
 
 まぁ段々と大掛かりになっていけば解消する事なのかもしれんが、演奏シーンの奔放さと言うか開放感が表現しきれてない状態では、日常シーンの面白さも生きてこないんじゃぁないのかなぁ… とりあえずあと2回は付き合ってはみるが、そうでなければ無理に録画して観る時間を作る程の事は無いかな? これだったら原作のマンガで充分だと思いますしね… ってのは贅沢なんだろうなぁきっと。でも、いくらギャグが面白くても声優さんがいい演技をしているにしても、アニメーションである事、アニメーションだからこその意義、意味が薄く思える作品にはそない付き合う気にはなれんのですよ私は。