『DOOM (2005)』

USA-P2006-02-15

 
”皆の王者”ロック様が、これまでの出演作でのドゥウェイン”ザ・ロック”ジョンソンではなくTHE ROCKで臨んだ、ってのもさる事ながら一昔前世界を席巻した大ヒットPCゲーム原作のこの映画の予告編がいかにも『DOOM』の再現を狙ったかのようなものだったので期待していたんですが… え〜っとロック様が主役じゃないぞ。
 ジャケットでもセンターで一番大きいしゴールデン・ラズベリー賞にこの作品で最悪主演男優賞としてノミネートされていますが… あれもアメリカン・ジョークってヤツなのかぁ!? っと思うくらいに… いやちゃんと最後まで出てますし映ってる&喋ってる時間も多いんですがエピソードそしてオチって点でどう考えてみてもジャケットでロック様の右に小さく写っている部下のReaper(KARL URBAN)が主役なんですけどコレ…
 
 お話としては火星の研究施設での異常事態発生に派遣された海兵隊チームが… ってなので、まぁそんなに深い小難しいお話じゃぁござんせんが、観ていて
「あぁ『エイリアン2 (1986)』は偉大な映画だったなぁ… 」
「いやいや『プレデター (1987)』もいい映画だったよなぁ… 」
 っと思う事しきりでございましてのぅ… どう考えたって技術の進歩や予算の点では『DOOM』の方が上なのに、内容が殆ど無いのに展開がモッタリしていて113分の時間がすげぇ長いんですよ。テンポで引っ張るなりアクションでどんどん見せるんじゃなくて行きつ戻りつしまくりだから話が進まないのなんの。人物は多いワリにキャラ立ちが甘いのでドラマになんないのにお話としてエピソード展開をされたってねぇ… 加えて画面が暗いトコばっかりだからどうしても単調さに拍車をかけていましてのぅ… おまけに期待したゲーム画面の実写化パートなんで本当にラストの数分だけ、でガッカリでしたよ。しかも音の使い方が下手だからサプライズ的ショッキングシーンばかりでヒタヒタと迫るサスペンスになってねぇってのはねぇ… 一番良かったのってエンドクレジット前のスタッフロールくらいなんじゃぁないかしらん、コレ?
 
 人数はこのままでもいいからもうちょっとエピソードを振るキャラを絞って、特に隊長役のロック様にもっと性格を現すエピソードを配分しないとラストの流れに繋がらないんですよな。また閉塞された空間が舞台なのは仕方無いにしても、だったら『DOOM』らしい避けや疾走感をもっと盛り込まないと… っと私は思いましたな。なんちゅ〜か、色々アレもコレもと色々な事を盛り込んだりこれまでのゲーム原作映画から引っ張って詰め込み過ぎて散漫になっちゃってるんですよね。それもまた『DOOM』らしいっちゃぁらしいのかもしれないけれどしかしねぇ… 結局敵は全部改造人間とその被害者ってしてるのはどうなのよ? とか、まぁ色々言いたい事はあっても結局は「残念な映画」ですかね。これと比べるとまだロック様のコミカルさや地の陽気さや雰囲気が出ていた『The Rundown (2003)』、映画としての出来がいいたぁ言わないものの今作よりはマシ、だったかなぁ… っと思いましたなぁ…
 
 って、コレ日本で公開すんのかよ!?
 … ま、まぁこのリンク先の記事、言ってる事に嘘は無いけど… 話半分程度に読んでた方が、観た時に幸せになれると思いますよ… 
 
 
 
 という事で、
以下はこのDVDについての情報なので興味とお時間のある方だけ

 
・『Doom (Unrated Widescreen Edition) (2005)』- Region 1
 
 Studio: Universal Studios
 Theatrical Release: October 21, 2005
 DVD Release Date: February 7, 2006
 Run Time: 113 minutes
 
 Aspect Ratio: Widescreen - 2.35:1
 Available Subtitles: English, Spanish, French
 Available Audio Tracks: English, French, Spanish
 Dolby Digital 5.1
 
 DSpecial Features:
  ・Basic Training (10:32)
  ・Rock Formation (5:37)
  ・Master Monster Makers (10:54)
  ・First Person Shooter Sequence (5:55)
  ・Doom Nation (14:39)
  ・Game On! (6:46)
  ・Doom 3 X-Box Demo

 

 え〜、まず画質はあんまり良くないです。流石に『Bewitched (『奥さまは魔女』(2005))』程ではないにせよ、食らい場面が多いこの映画に向いた調整が出来ているとは思えません。ですんで観ていて結構辛くなってきまして… プロジェクター視聴でもこのデティールの甘さも含めて酷くはないけど普通と言うには気が引ける画質ではないかと。
 音質はまぁ普通。バランスも普通で、空間設定もまぁ普通。なので特に感動もしないかわりに腹も立ちません。
 んで、DVD特典ですが… 
「Basic Training」は軍事インストラクターの指導&教習風景をまとめたメイキング、「Rock Formation」はロック様に行ったSFXっか特殊メイクの実演、「Master Monster Makers」はクリーチャーのメイキング、「First Person Shooter Sequence」はラストの『DOOM』的画面のリハやテストから撮影までのメイキング、「Doom Nation」は93年の初代から最新作までの『DOOM』の歴史を開発者らが語る、というもの。「Game On!」は『DOOM 3』のCMっかプロモ。ちょっと変わってるのが「Doom 3 X-Box Demo」で、このソフトをX-BOXにセットすると『DOOM 3』のデモが体感出来る、というものらしいんですが我が家のはX-BOXが無いのでどんなものかは確認出来てません。ただウロ覚えなんですがX-BOXにもリージョン設定はあったと思うので多分、日本のでは動かないんじゃないかとは思いますが…
 …っとまぁ数はそれなりにあるんですが、どれも薄味っちゃぁ薄味で物足りません。個人的には是非あの予告編は収録してもらいたかったし、多分相当カットしたシーンとかあった筈だと思うんでそういうのを収録してくれても良かったんじゃぁないのかなぁ… って事で、ぶっちゃけDVDソフトとしては並、かと思います、ハイ。