一番の理由

 
 とりあえず目の前の欲しいモノの中から
『La Marche de l'Empereur (邦題『皇帝ペンギン』)』
『Le Peuple migrateur (邦題『WATARIDORI』)』
 をAmazon.frに注文。
正直言って送料も込みでの価格は他の国からの個人輸入よりも割高で、多分日本版と数百円の違いしか無い程度だから字幕・音声もフランス語のみしか無いオリジナル国版に固執するよりもUKなりUS版を待っていた方が割安感もあるだろうな… っとは思わなくもなし。
 
 総じて日本版は汚いからこそ
「映画を観るならオリジナル国の版で」
 っと思ってこれまでやってきたけれど、色々と手を出してみると事はそう単純でもなし。
例えばMONTY PYTHONはイギリスだし、その映画もイギリス映画なのだが今日、DVDとしてリリースされているのはアメリカの会社がリリースしたものを元版にしているから、余程収録されている特典が違うとか削除されたシーンが復活しているかしてない限りはイギリス版を買う必要というのはあまり無いんだけど、それはホンの一例に過ぎず、ひと頃なんて昔の日本映画は日本よりも外国の方が多くリリースされていたものだし、最近も『仁義なき戦い』のDVDだってUS版の方が綺麗らしい、って事もあるそうだから、単に
「オリジナル国版 イコール 綺麗」
 とは限らないんですよな。
 
 また、以前にも書いたが大抵、国内版と国際版がある映画で、DVDがどちらを元にするのかなんて解らないし、どちらでもないディレクターズカット版になる可能性だってある。現在ピーター・ジャクソン監督の『ブレインデッド』のオリジナル劇場版に一番近いDVDはUK版であってUS版ではなかったりする。でも、あると仮定してニュージーランド版がオリジナル劇場版かどうか? となると買って検証してみないと解らない。ひょっとするとUS版の『DEAD OR ALIVE』を元版にしているかもしれない可能性だってゼロとは言えないワケで… 日本版なんかも配給会社と映画会社の関係もあるからか、結構グッチャグチャだしねぃ。
 
 フランスというお国におけるDVDって娯楽の位置付けがイマイチよく解らないんだけどザッと今回観てみるに、あまりにも自国の映画に関してはおざなりな印象を受ける。まぁそれだけハリウッド、アメリカの文化侵攻が壮大だとも言えるのだが、しかし、サンプルで表示される海賊版みたいなジャケットといい(単に元素材が悪いだけなんだろうが、凄く雑で汚い)、数の少なさといい(下手したらUKとかの方が多く揃っていそう… )、あまりソフトに対しては手間とかを考えていないような気がしなくもない。
 これがドイツなら少なくとも自国の映画に関していい加減な状態でリリースはせず、それこそ地味にリマスタリングした版をリリースし続けているし、娯楽のお国・アメリカならば低価格帯であってもそんなに酷い状態のモノとはまず出会わない。が、フランスに関しては今回が初めてだというのもあるが、これ迄色々なフランス映画を観てきた経験からしても
「うぉぉぉ! この色彩はッ!」
 とか思えた映画なんてデジタル導入の最近の話で、ちょっと前までフィルムの保存管理がおかしいんじゃねぇの? って思うような色褪せていたりノイズが混じっているような映像のモノが多かったんじゃぁないんだろうか。
 
 だから尚更、フランス版に固執するのもどうかとは思うんだが…
 
 ま、折角Amazonグループ、アカウントが共通でもあるし、『皇帝ペンギン』の日本公開とほぼ同じ頃にDVDがリリースされるし… って色々言ってみても矢張り
「一度はやってみたかった。」
 って好奇心が一番の理由、ですかね…

 ただ、今回の注文でAltaVistaの自動翻訳で仏→英変換をして… って手間が、本ッッッ当に面倒だったから、無事に、ちゃんと注文したブツが届いて欲しいなぁ…