「大当たり!」(dvd雑記)

・下関から帰ってくるとAmazon.UKからの荷物が届いていた。
.comや.deと比べるとヤワイ箱ではあるがまぁ無事に届けば良し… っと、荷物を
片付け洗濯機を動かし、軽めの夕食を済ませてからザッと観る事にしたんだけど、
一番の期待だった『Shawn of the DEAD』、

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 大当たり! 最高!
 って一気に疲れもぶっ飛びましたな。

・考えてみれば人間という存在への隠喩、比喩がゾンビである、という点で実は
ゾンビ映画って自体がパロディでもあると言えるのだが、だからこそゾンビもの
のパロディ映画というのは実際に作るとなると至難の技、だったんだろうと思う。
 有名な『Return of the Living Dead(邦題『バタリアン』)』は、ゾンビの
シチュエーションを使ってはいるが、ギャグがあまりにもツマラナイって以前に
ゾンビの形状だけでなくDead、Body、Corps、と言うものの決してZombieとは
言わぬ部分からして… 当時、ロメロと原作者の権利裁判闘争があったにせよ…
 ゾンビもののパロディ映画と呼ぶのは違うんじゃないのか? むしろ『28日
後』ナドの系譜に入るものなんじゃぁないのか?

 となると、何もかも過剰にして見せた『BRAINDEAD』はパロディの手法の1つ
ではあるもののロメロの死者シリーズにあるようなテーマ、時代やアメリカ社会
に対する批評性が無いものをしてパロディと呼ぶのもなぁ…

 いやその、どちらも好きなんですけどね。

 ただ、「他者」という存在に対する考え方や有り方って点で、多分アメリカで
しかゾンビ映画は作れないし、パロディとしても成立し得ないんじゃないのか?
 っとは思っていたんですが(実際、イタリアなどでもゾンビものは製作されて
はいるものの亡者や亡霊、怪物の系譜にある存在でしかなく、生ける死者として
の存在の意味や位置としては別物の方が大半ですし)、それらの課題をアッサリ
と越えて笑えて… クダラナイのからブラックなのまで実に色々なギャグを交え
つつもテンポ良く、ゾンビが溢れる【審判の日】というシュチュエーションコメ
ディ映画がアメリカからではなく幽霊の国・イギリスからやってきた、ってんだ
から世の中解らないもんですよ。

・また製作者がただのゾンビ映画オタクでないのもいいんですよ。
特にロック方面のバラエティに富んだ歌詞の引用、曲の使用の仕方がもぅ堪らん!
 コレは買って大満足!