くるま、車、クルマ。(その1)

 
やっとこさ自家用車の購入の段取りが大体ついた。で、年齢的にも自分の車としては最後になっても別に不思議じゃぁないので何となくあれこれと書いてみる事にするけれど、自分は車に興味がほぼ無いのでいち個人の回想物としてのお暇潰しになれば幸い、であります…
 

 
私の世代だと小学生の頃にスーパーカーブームがあって、実写以外にも『サーキットの狼』や『グランプリの鷹』、『よろしくメカドック』などなどのマンガやアニメ作品もあれば、地元の商工会議所での展示とか賑やかしいものでありましたが… 何て言うんですかね? 私も一応男の子でありましたから”すごいくるま”には興味も妄想もあって、て好みで言えばポルシェだったんですけど、あくまでもそれは夢、妄想でしかないよなぁ… と冷静になるくらいに周囲の熱狂が凄くて、なんか嫌だったんですよ。あの頃っ〜と矢鱈と対決っか勝負みたいな事を言いたがりって時代ではありまして、
「新日本と全日本ではどっちが強いか?」
 とかで喧嘩してる男子は珍しくもなかったんですけど、私は確かにタイガーマスク(初代)とか凄いと思うけど全体で言うなら強いとかどうとかってんじゃなくて
「好きなは全日本! ドリー・ファンクJrがいいと思う!」
 と言ってるくらいで、何をして「強い」も解らないのに関係者でも無いし当事者でもない地方の、田舎の小学生が掴み合いしてまでどっちが強いの破壊力があるのってのは不毛と言うか、それがどうなの? それでどうなの? と思っていまして… それは自動車に関しても同様でしてね。
 カタログや雑誌のスペックで、所有以前に実際に見た事もない車について「どっちが早い」「どっちがスゴイ」はあまりにも不毛というか… 頭にスペック等の紙上の情報を溜め込み自慢比べにしかならなくて、いやそれどうなのよ? っと。自分にとっての「好き・嫌い」なら何も他人の「好き」や「憧れ」やらを否定したり罵倒したりする必要無いじゃん… という感じの事を思っておりまして、だからこそ嫌ぁに思ってたんですよね… 此方でも岐阜放送で見れた「対決‼ スーパーカー・クイズ」をはじめとして似たような対決番組は一杯あったけど、路面状況等のコンディション、メカニックも含めてのマシンの状態、そしてドライバーとコースで結果なんて全く違うものになるのは数を見ていけば子供でも分かるもので。
「自分ならあんな下手な運転はしない!」
 とか言っちゃってるけどお前小(中)学生じゃん、って言ってしまって喧嘩になった事もあったっけ…
 
 まぁ、周囲から見れば私が嫌な子供だったんだろうけど、でも、別に他と違う自分カコイイ!ってんじゃなくて、本当にそう思っちゃうんだからしょうがない。むしろ、何故そういう考えはないの? とさえ思っていたくらいではありましたが… 変な、嫌な子供ですね。ただ今でもこいう気質みたいなのは変わってないんですよね…
 
でも思ってしまうんですよ。地元の商工会議所の駐車場でよく行われていたスーパーカーをはじめとした輸入車の展示会でランボルギーニミウラの実物の運転席を見た時に「うわぁ、運転しにくそう… 狭いなぁ… 」だったんですよ。また値段も凄かったけど、、それは部品や修理整備代の高さでもあるワケで、到底自分が持つには荷が重いっか過ぎる品だよなぁ… とか。そもそも日本の法律で200キロとか出せる道路ねぇじゃん、とか。
 
都市部と違って田舎では自家用車は娯楽やファッションではなく、日常生活における必需品であって、ライフスタイルに拠るものであって。ならば、自らの収入と生活に合わせた品であればいいじゃぁないか… と。別にスーパーカーが好きで好きで堪らなくて、自分の生活と収入を全て注ぎ込んででもって人はそれはそれでいいんですよ。むしろ、そういう思い入れや情熱は私には無いかあってもごくごく薄いものでしかないので羨ましくもあり、憧れもありますけど、障害者でもある私には例えそれが自家用車、マイカーであっても生活必需品の範疇である以上、手間暇お金がかかる物は必要には思えないってだけの事なんですよね… (続く)