「花は花。」

 
 早朝に降った雨が全部大気の中に湿気として漂う風呂場のような情況でも
降り注ぐ陽射しはひたすらに鋭く、ひたすらにエグく、ひたすらに熱くて。
これも霞ではなく飯を食わねばならぬ身の上、溶けると言うよりも熔けそう
な気分でも信号待ち、数少ない街路樹の木陰での一息をつくよりも流れ落ち
る汗をふと目で追った先に。
 
 <img src="http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/U/USA-P/20080722/20080722205917.jpg">
 
 誰が種を棄てたのか蒔いたのかは解らないが、水をやってもらえるでなし
肥料なども無く、植え込みと雑草の中でぽつねん、っと咲いていて。もぅ昼
時、ではあるが日陰だからだろうか。街路樹に蒔きついた蔓も枯れかけては
いるが、こうして咲いている。
 良く見ると別の植え込みにも。
 
 <img src="http://f.hatena.ne.jp/images/fotolife/U/USA-P/20080722/20080722205916.jpg">

 やはりゴミと雑草だらけの中で、ぽつねんっと咲いている。
他に蕾のようなものも見られず殆ど枯れかけているけれども、こうやって、
花は花。ただ咲いている。誰かの為に咲いたのではなく、ただ花として咲き、
枯れる。
 
 そこに意味を考え感じるのはそれぞれの勝手、なので私はただ携帯電話の
カメラで撮影したが、そこに特に意味は無い。ただまぁ、明日にはもぅ枯れ
ているだろうし、下手をすると雑草として取り除かれるかもしれぬ物をただ
記録してみるのも… それこそこうして日記をつける行為と同じに思えて、
ってのはあるけれども。