戯言。

 
 朝の連続TV小説『ちりとてちん』、細かい演出と役者さんが良いので観てはいるがデティールという点ではお話を優先させる事でちょっとリアリティに欠けた印象があるのが勿体無く思うのだが… 舞台と落語は似通ってる部分もあるけどそうでない部分も多いですし大変だと思うんですけどね… まぁ一日の楽しみとして観て妻とアレコレと話すネタとしては悪くはないんですけども、今日のでちょっと感心したのが兄弟子が皆で若狭の髪に簪を挿してやるシーンで、草原役の桂吉弥師匠と小草若役の茂山宗彦師の着物が乱れなかったのは伝統芸能の積み重ねがあればこそ、なんでしょうな。四草役の加藤虎ノ介さんは立ち姿や止め絵的な部分では悪くないんですが、いざ動くとなると裾や袖がね… 多分ポイントというかコツがあるんだろうけども、そんなワンシーンでさえも出るものは出るものなんだなぁ… っと。
 
 で、
 
 結局、芸事に限らず人ってのは自分のしてきた事からは逃れられないワケで、自分では隠し装っているつもりでも存外、他人様からは丸見え&丸解りって事の方が多いもんでございまして、
「天知る、地知る、汝知る、我知る」
 って言葉は、そういうトコからもきてるんと違いますかな? と思わなくもなし。
そこで出たものを、人様がどう見てくれるのか?ったら、それもまたこれまでの行い、日頃の行いに因るとしか言えないワケで窮地になってから喚いたトコロでどうしようもありませんってな… あ、いやその、誰彼というのではなくただの戯言ですハイ。