『The School Teacher Collection』

 
・本作に関する情報はネットにはあまり無く、ロクに読めないんですけどYahoo Itaria CinemaWikipediaイタリア版を漁ってみたんですけども『L'insegnante』『L'insegnante va in collegio』『L'insegnante viene a casa』、っと、本国のイタリアのでさえ項目はあっても上映日の記載どころか粗筋さえも載っていない有様で、それを英語吹替えした米国版の本作に関しても同様にIMdbをはじめ殆ど情報らしい情報を発見出来ませんでしたが… それでもこうしてDVDがリリースされるって事はプリントなりを大事に保管していた人がいたからか、それとも昔日の啓蟄を忘れられない人達が多かったんでしょうかね(笑)。
 
『青い経験』なんて邦題で1作目が日本でもビデオリリースされたイタリアの艶笑系のシリーズ三作をDVD一枚に収録、というお得仕様ではありますが、結局んトコ三作共に
「性春を謳歌したいんだけどイケてない若い衆んトコにエロいオネーサンが来ましたよ」
 というお話の大枠も舞台が学校って事で設定も登場人物のキャラもほぼ一緒でやる事もオチもエロいオネーサンが三作共にEdwige Fenechってのですが、まぁ日本で言うなら昔のTV版『ハレンチ学園』のような温い、緩いお話は観ていてボンヤリと呆けられましたな。
 個人的に『青い体験』以降量産された性の目覚めっか戯れ系の諸作と比べてこのシリーズってのはあまりそっちに力点は置かず、むしろ登場人物らのドタバタがメインになっている点から考えると『グローイング・アップ』『ポーキーズ』等の性春コメディの原型と言うか元ネタとして今も生きている「お約束」が面白く思えましたね。そりゃまぁ最近の『アメリカン・パイ』シリーズ等に見られる時代相応の過激さや即物感は無い、ヘアすら出ない物でそれを期待して購入すると確実に痛い目を見ますし退屈なんでしょうが、その本質っか根本は若者らの閉塞感や悶々とする心情故の失敗、ドジの変わらなさっぷりは微笑ましく思えますな。
 あとキャラクターの性格付けや記号も変わらないんですよね… 例えばイケてない女メイドさんが【眉毛ボーボーでゲジゲジ】【髭が生えてる】【下着がもっさり】【化粧もベットリでさながらオバQ】とか、ファッションやデティールを除けば別に本作が初めてやった事でもなく昔っから世界で通じるコテコテの「お約束」っぷりがヒネる事なく堂々と演られてるのにアレコレと言うだけ野暮、ですわな。当時でさえベタだったんですもんね… って事で三作観終えて緩ぅぅく気分が解されましたとさ。
 
 
 
 って事で以下はこのDVDについての情報なので興味のある人だけ

 
・『The School Teacher Collection』 - All Regions
 
 Studio: Televista
 DVD Release Date: September 11, 2007
 Run Time: 264 minutes
 
 Aspect Ratio: Full Screen - 1.33:1
 Available Audio Tracks:
  English - Dolby Digital Mono
 
 Available Subtitles: None
 
 
 ・『The School Teacher (L' Insegnante (1975))』
 Theatrical Release Date:
 Run Time: 89 minutes
 
 Special Features:
 ・ Edwige Fenech Bio R Filmography (11)
 ・ Fench Photo Gallery (2:54)
 ・ Feature Trailer (3:27)
 
 
 ・『The School Teacher in College (L'insegnante Va In Collegio (1978))』
 Theatrical Release Date:
 Run Time: 87 minutes
 
 Special Features:
 ・ Edwige Fenech Bio R Filmography (11)
 ・ Fench Photo Gallery (2:54)
 ・ Feature Trailer (3:40)

 
 ・『The School Teacher in the House (L'insegnante Viene A Casa (1979))』
 Theatrical Release Date:
 Run Time: 88 minutes
 
 Special Features:
 ・ Edwige Fenech Bio R Filmography (11)
 ・ Fench Photo Gallery (2:54)
 ・ Feature Trailer (3:32)

 

 
 さてDVDソフトとしましては…
片面に三作収録でトップメニューから三作それぞれのトップへと、というフォーマットになって おりましてそれぞれちゃんとメニューが設定されておりますんで取り扱いは楽だと思います。どれも6個程度ですがチャプターも切ってあるんで便利な方ではないでしょうか。
 ただ英語字幕は欲しかったなぁ…
 
 一応デジタルリマスターを謳っていますが画質、音質共にそないいいもんでもありません。何せコレ、元のイタリア版ではなく英語吹替えされたアメリカ版を元にしているんでそもそものマスターの出来と保管状態も良くなかったんでしょうがVHSよりはマシって程度ですかねぃ。色合いは調整の甲斐あってか綺麗だとは思いますがシャープさはどれも「もぅひとつ」かな。
 で、吹替えの英語音声なんですがコチラも「もうひとつ」。元がモノラルとは言え、ちょっと音が潰れた感じで全体を通して聴き取り辛いんですよね… 台詞で笑わせるタイプの映画ではないんでまだマシとはいえますが、もちっとここは頑張って欲しかったですわ… って事で、質としては値段相応かな?っと。
 
 特典は3作共通「Edwige Fenech Bio R Filmography」「Fench Photo Gallery」と、それぞれの作品の予告編「Feature Trailer」となっております。
「Edwige Fenech Bio R Filmography」は英文のみではありますがワリと細かめの略歴と出演作が収録されていますが最新出演作の『Hostel 2 (2007)』は間に合わなかったようです。
「Fench Photo Gallery」はEdwige Fenechさんのスチールやグラビア、そして出演作の様々な国版の劇場ポスター映像を再生するというもので個人的には変なイン&アウトの映像ではなくスライドショー形式の方が資料的な面でも好みではありますが… こうして見るとあんまり本作は綺麗に撮影されてないような気が(汗)。
「Fench Photo Gallery」はイタリア版オリジナル劇場版予告編を収録してありますが、字幕が無いんで何を喋ってるのかサッパリ解りません!(笑) あと、折角オリジナル国版のを収録したのならアメリカ版もあるのなら収録して欲しかったですかね… 本編と比べると画質・音質共に大幅に落ちるのは仕方無い事、今時とは違って映画の中身や雰囲気をそれとなく伝えようとしている長めのものは本編同様に観ていて緩ぅく解されましたわ…