『Severance [2006]』雑感。

 
 決してツマラナイとは言わないがじゃぁわざわざイギリスから個人輸入
してまでの視聴をホラー好きの人達に薦めるの? っとなると微妙なトコ。
 
 多国籍兵器会社のメンツが社長に呼ばれてハンガリーでのチーム研修にと
訪れるものの… ってので多分『Hostel』がメインで『悪魔のいけにえ』も
若干って按配のお話で主人公がハッパやヤクを嗜むボンクラって以外は正直
ユーモアの点でオマージュ元のどちらにも及ばないんではなぁ… っと。
 
 思ったんですけどね、
タランティーノが『レザボアドックス』で、ジェームズ・ワンが『saw』で、
んでもってイーライ・ロスが『Hostel』で一発当ててから二番煎以下の安易
なパクリ、似たような情況設定やスタイルの映画がボコボコと作られるもの
ですが、アレって別に流行に便乗しようぜ!って商売もさる事ながら
「あんなのだったら俺達にも作れる!」
 ってのも結構あるんではないのかと。
確かに要素1つ1つは陳腐とも言えるし、自分達だったらもっとこうして
ああやって面白く出来るのに!って瑕疵や拙い部分もあるんですけども、
しかしパクリ元が何故にこうまでマスターピースとして残り、パクリ作品が
残らないかと言えば大抵のパクリ映画ってそれが映像にしろ台詞にしろ脚本
にしろ、オリジナルと比べるとやっぱダサイ、野暮ったいんですよね。ナル
ホド、脚本の穴は小さくはなってはいる、テンポが良くなった、役者はいい
かもしんないけど、と言ってそれで面白くなるもんでもないんですよな…
 
 本作も良くやってる部分はあるし退屈はしなかったんですけども、じゃぁ
これより緊張感のある作品、ゴアシーンがキッツイ作品、ブラッディな黒い
ユーモアの作品、オネーチャンのオッパイが一杯出る作品、ってのがスラッ
っと出てくるし、別にコレ2006年の作品としての必然性も無いんじゃぁ趣味
としてスラッシャー映画やらをコレクション、視聴する人以外にはあんまり
オススメする気にはなれんなぁ… ってのが正直なトコですわ。
 
 キャラクターに妙に個性をつけといて、それがお話にもギャグにも特に
活かされなかった、ってのはやっぱ個人的にもひとつ、ですな… この作品
ならでは、って部分も特に無いんじゃぁ、それなりにまとまっている分だけ
オススメをするだけのポイントにもならないんですよね…