「会社の窓の向こうは五月晴れの青い空」

DVDジャケ。


 
 お通夜に行ってきて。
91歳での往生、って事もあってか凄く穏やかな式の雰囲気は自分の祖母ん時と
比べてもぅ人徳、お人柄なんだろうなぁ… っと思ったが、拝見させて頂いた御顔
も本当に優しい笑顔で寂しいとか悲しいとかよりも何か暖かい気持ちになる。
 
 今よりもずっと荒んでいた頃に出会えて。その頃でも70代、か。
自分の孫くらいの餓鬼なんかでも相手に飄々と相手をしてくれたお方で。時に、
迷ったり悩んだりしてて
「あぁ早く不惑になりてぇ… 」
 と言った時に
「人間なんてね、悟れるもんじゃないんだから。ずっと迷うもんなんだって。
USA-P君ぐらいの歳で悟られたら僕なんて堪ったもんじゃないよ」
 と明るく笑顔で言われた時にはゲンナリしたものだが、それも含めていい爺さん
だった。洒落てて、冗談を言えて、がっついてなくて。御家庭、御家族にとって
どうだったのか、ってのはあるが、家人ではない私からすれば人生の恩師の一人
と言える人だった。なりたい、ってんじゃなくてね。ああいう風に生きたい、っての
でもなくて、でも、恩師は恩師。お相手していただいて有難かった。
 
 並んだ花輪の送り主の錚々さは叙勲を受けた方ならではで、そんな式の参列者
の中いるのは凄く場違いっかいいのかなぁ… と思わないでもなかったが御遺影
もまた優しい笑顔で、まぁ紛れ込んでても赦してくれるかなぁ… とか思ったり。
 式場で、何年振りかに会った方々。
会社がエライ事になっちゃってテンパってる人。大病を患った人。太った人。痩せた
人。変わってない人。お子さんが中学生? うわぁ… とか、他愛の無い話に過ぎる
時間はかつての頃と然程変わらぬノリで。それが心地良くもあり、寂しくもあり… と
いう場になったのも故人の人徳、縁なんだろうなぁ… っと。
 
 
 
 提督、とりあえず生きていられるうちは生きていようと思います。
 ありがとうございました。御冥福をお祈りします。