コミックチャージ。

 
 何故か今日、コンビニの棚に並んでいて、付録が角川映画予告編他の映像を180分収録したDVD、って事でとりあえず購入したものの… 肝心の雑誌としては
「一体何がしたいんだろう?」
 ってのしか思わなくて。
爆発的なヒットは無いけれどマンガ好きならどこかで読んだ事のあるであろうマンガ家さん達が、それぞれの代表作っぽいテイストでいつかどこかで読んだようなお話をやっているんだけど、乱暴極まりなかったコミックバンチと比べると角川書店コミック雑誌と言うワリにソツ無いかわりに刺激も薄いと言うか… 例えば個人的には一番好感を持った『アルカイック スマイル』、ぶっちゃけ『見仏記 (角川文庫)』や『ファンシィ・ダンス』と違う地平なり世界に行けるか? ったら疑問なんですよな。まとまりそうではあるし、そこそこ面白く思う面はある。でも、そういう「そこそこ」にまとまるであろう作品ってのには私、もぅ付き合う根性が無いと言うか… っか、どの第一話にも魅力が薄いんですよ。いつかどこかで見たようなお話で、登場人物で、展開で、どれもこれもまぁ印象に残らん絵と言うか… あと田中圭一氏のはまんま『ヤング田中K一 (ニチブンコミックス)』の続編だし、とか、雑誌のキモっかウリっか個性っか、そういうものが見当たらないんですよね。
「読むとやる気がでる、勇気が湧く、好奇心が満たされる! ”働く男を充電する!”新青年コミック誌、登場!」
 ってよく解らんキャッチといい、考えてみれば追放した先代社長が作り上げたブランド「角川映画」の予告編等のDVDが創刊号のオマケ、って時点で出オチと似たようなものかもしれませんが、今時これくらいターゲット層も方向性も解らん「そこそこ」な作品を集めただけにしか見えん雑誌が一体何時まで続く事やら。
 まぁ、雑誌自体の売上はアレでもコミックスで回収、ってのが日本のコミックビジネスモデルだそうで、そういう点ではこの「そこそこ」さも狙った手堅さなのかもしれんけれども…
 
 って事で、
多くの人が一番の購入意欲をそそられるであろう角川映画予告編他の映像を180分収録したDVD、これはいいです。真面目な話、¥500くらいで売ってたら買うかもしんない。流石に古い作品はマスターのせいかアレな状態ですが、それでも1976年の『犬神家の一族』から2006年の『犬神家の一族』まで93作品がズラーっと並ぶと流石に感慨深いものがありますな… ただ、私、邦画には詳しくないんですが【角川映画角川春樹】な時代の人間からしますと、加えて角川歴彦氏製作まで含めてみるとこのDVDには権利関係の都合からか

 等が収録されていないのは残念な気がしますが、まぁ¥290で買える物に贅沢を言っても… と諦める他はありませんって。権利関係を巡って角川春樹角川書店で裁判までやってたんですから時間が経過して権利関係をまとめようという動きが無い限りはどうしょうもありませんしな…
 以上を除いても93作品、プラス今年公開予定の『バッテリー』だけでなく『転校生』果ては『シュレック3』や『CSI』シリーズの予告までミッチリと詰まったこのDVD、昔からの映画好きの方にも、最近のJホラーやケロロのイメージしかない方にも面白いものではないでしょうか?
 
 ホント、DVDは暇潰しには悪くないんでとりあえず、
角川映画の予告編集DVDを買うとマンガ雑誌がオマケにつく」
 ってくらいの購入でいいんじゃぁないんでしょうか。
ぶっちゃけ続きを読みたい程のマンガがあるワケではないんですが、しかしこのオマケっか本体のDVDは結構いいモノですぞな〜