2006年を振り返って。

 
 今年購入したDVDの総数は74枚、平均化すると大体週に1枚以上購入している事になりまして
「やっぱちょっと買い過ぎたなぁ…(汗)」
 っとやや反省しておりますが、思うにちょっとハズレげな一年な気がするんだが… 本当か? って事で、ついでに今年観た映像も含めてベストセレクション、って事で2006年を振り返ってみる事に。
 
 ダラダラ書くだけなんでお時間のある方だけ
 
 個人的にランキングをつけるのが苦手と言うかあまり好きではないので以下の並びには特に意味はありません。それぞれのソフトについてのコメント等でお察し下さいませ。
 
 >>2006年、USA-Pが印象に残った映像ソフト。<<
 
・『March of the Penguins (Widescreen Edition)』
 フランスオリジナル版の『皇帝ペンギン』がドキュメンタリーを装った監督のズリセン映画だったのをナレーションと音楽の変更、映像のトーン調整、映像の追加・変更、等など細かい変更でドキュメンタリー映画に戻してみせたこのアメリカ版こそがアカデミー賞受賞作品。改めて字幕や吹替えのローカリゼーションの大切さを思った作品でもありましたなぁ… DVD特典も生物学史料的なモノからエンターテイメント系まで満載のこの版でこそ日本版はリリースして欲しかったですな…
 
・『Love at First Bite』
 購入に際しては自分もいよいよ懐古趣味に走る歳になったか? と思ったものですがあのハチャメチャさはやはり好きで、初見が劇場で小学生ん時で、TVで観たのが中学生ん時以来だから20年近く観れなかった作品の筈なのに内容を良く覚えていた自分にも驚き。
 ただソフトとしては一部楽曲の変更とDVD特典の少なさが難アリではありますが映像、音声共にシャープにリマスターされていたんで良かったですよ、コレ。

・『Japan's War in Colour』
 ナレーションの元になってる文献の出典やデータが怪しかったりするのがアレですが、かつて歴史の教科書等で写真でしか見た事の無い戦前、戦中、そして戦後の映像がデジタル着色された動画として観る事が出来るのはやはり凄いなぁ… っと。まぁやや着色の加減や素材の状態のバラつきが気にならないでもないんですけど、観ていて色々と考えさせられるブツでありましたな。
 
・『The Texas Chainsaw Massacre (Two-Disc Ultimate Edition)』
 元が16ミリなんでリマスターっても程度が知れているけれど、無理に・過剰にシャープさやコントラスト強調をしなかったのは好感が持てましたし金属製ケース等のお遊びも権利関係が面倒な特典をかなりまとめてみせたのも良かったんではないかと。マストバイとまでは言いませんが、これからこの作品に触れる人にはコレを書いている現時点では丁度いい版じゃぁないんでしょうか。
 …いやその、下手するとこのライセンシーでその他の国版特典を追加して… ってのが出そうじゃありません? まぁそれが日本版ではないのだけは確かですけれども。
 
・『MISSION BOLLYWOOD』
 私をインド映画の道に進ませた駄目押しのブツ(笑)。
無理から16:9LBに統一させたせいでややオリジナルと比べるとやや映像がおかしいチャプターもあるものの、これによってAishwarya RaiやGovindaやRani Mukherjeeと出会えた事は忘れられませんね… 収録作品が99−00年頃なんで今観るとレトロになってるのが難点ですかね… でも楽しかったし今でも時折観てますし、自分におってインド映画の世界への最後の一押しになったブツでしたわ。
  
・『Dhoom』
 バイクがかっ飛び銃撃戦もチェイスも格闘も恋も友情も色々な娯楽作品の要素をギュッと詰め込んで煮込んで煮詰めてあるものの、クド過ぎず長過ぎずクサくもならずにひたすらにカッコ良さとテンポを追求した楽しいインド映画。個人的には『Ong-Bak』の影響がかなり強く感じられましたが、本編のインドならではなんだけど多国籍な感じといい、インド映画未見の人でアクション映画が好きな人になら本編2時間って短さもあるんでオススメしたい作品。
 
・『Bunty aur Babli (2 DVD Set)』
 06年のトップ3の1つ。楽しく、素敵で、カラフルでおシャレで、笑えて、ホロリとさせて、ドキドキさせられて、観終えて幸せな気分になれたインド映画。っか、コレを観てしまって満足しきっちゃったもんでこの後、特にインド映画を購入する気になれんのですよ。そりゃまぁ最後のエピローグは蛇足だとは思いますよ? とか色々思う部分はあるんですけどそれはそれ。映画を観たって満足感より幸福感で満腹になった作品って自分はそう無いんですけど、そうさせた数少ない作品の1つ。『Dhoom』とコレは日本で公開は無理にしても日本版をリリースしたら結構イケルと思うんですけどねぇ…
 
・『マインド・ゲーム
 DVDソフトとしてはイマイチなれど本編は凄い。06年のトップ3の1つ。
「生きていること」「生きてゆくということ」をこれ程力強く、アニメでしか出来ない現代の物語としてやられはねぇ… ぶっちゃけ、予算さえあれば実写で出来る・アニメである事にさして意味の無い作品が増えている中でこれは本当に素敵。庵野エヴァで見せた事は既に同時代にナデシコウテナが越えてみせてはいたが、やっと(ここ数年の)押井のやってきた事をブッ飛んでいった様は痛快でもありましたな…
 
・『ラガーン』
 王道、大作映画としてもぅお腹一杯になった作品。
ちょっとインドならではの文化が解らないと「?」な箇所がいくつかあるが画面のスケールのデカさがそんなのを払拭しましたな。しかもエンターテイメントなんですから堪りません。ただ、自分の残りの人生であと何回通しで観るのかは『LotR』三部作同様、不明(笑)。
 
・『Devdas (3 Disc Collector's Edition)』
 衣装、音楽、役者、演技、物語、台詞、そのどれもがコッテコテに濃いんだけど映画としては隙がチラホラあるんで観終えて満腹になるんだけどどちらかと言えば胸焼けに近い、って言えばいいですか。
 まぁ私が恋愛映画が基本的には駄目、ってのもあるかもしれませんけれども。しかしミュージカルシーンの『Dola Re』は圧巻の一言。映画で意識っか魂がもってかれるなんてねぇ。
 
・『A Chinese Odyssey Part I』『 - Part II』
 西遊記を素材にしたファンタジーなんだけど、楽しくてチョッピリ切なく終わる匙加減が良し。っか、今年アタマにフジがやってたTVドラマ『西遊記』の食い足りない部分が全部ここにある。

・『Tom Yum Goong − 2 Discs edition』
 06年トップ3の1つ。
映画として格段に進化・深化してみせたのには素直に感動しましたよ。ただ、これ以降のタイ映画にはどうも「マーケットとしての海外があるからこそのナショナリズム」ってのが強くなってきたように思えるような作品が増えた気がしてどうにもあきませんですわ… でも、この作品は良い!

・『SARS Wars』
 バカバカしい映画を力一杯バカバカしく作ってみせた快作。個人的には『ブレインデッド』を思い出したんですが、あそこまでの完成度は無いんだけど
「じゃぁ今、世界でこういうバカバカしいんだけどちゃんと出来ている作品って?」
 っと思うに、この作品に並ぶだけのモノが一体どれだけあるというのか。トップ3に入れたいんだけどももぅちょっと… って部分もありますんで残念ながら補欠って事で。でもこのバカバカしさはクセになりますぞな〜
 
・『恋は邪魔者 特別編』
 ひたすらアッパーに盛り上がっていった『Bing It On!』の監督作品としては地味目ではあるし、映画としての出来がすんごいワケではないんだけど、カッチリと【世界】を作り込んだ上でその【世界】でのお話をサラっとツルっと見せてくれた感じが好きでしてねぇ… 映像的にも凄くオシャレで音楽の使い方も役者も巧くて小品に破綻無くまとめてみせたんだから文句なんかねぇっすよ。ローレンス・ブロックの短編のような都会的でスマートでウェットじゃないサラリとした手触りのユーモアに満ちた作品もまた私は好きなんですわ…
 
 
 
 …個人的な感想で言えば、2006年は
「当たりはあったものの、全体的には低調」
 ってトコロでしょうか。
DOOM』『Mr & Mrs Smith』『Wedding Crashers』『Sprits』『The 40 Years Old Versin』『Hostel』ナドナド、期待していた作品達がそれぞれそれなりの出来は良くても全体的に小さくまとまってしまった上にウェルメイドってのは個人的にはもぅ一つでしてね… まとまってるってのは悪い事じゃぁねぇんですけど、どこかでそのまとまりからはみ出すようなモノが欲しかった… ってのはやっぱ贅沢なんでしょうかね…
 
 今んトコ来年もちょっと新作映画ッ〜と『Dhoom2』と『Night at the Museum』くらいで今んトコ購入予定も『Deadmen walking』と『See no evil』くらいで新年最初に届くDVDは『Saturday Night Live - The Complete First Season』っと昔のがメインになりそうではありますが、ボチボチとまた色々と買ってはいくんでしょうなぁ… 『ouran highschool host club』北米版が出たら絶対買うだろうし… って煩悩は108つの鐘くらいではとても消えそうにもありませんなぁ(苦笑)