『Saturday Night Live: The Best of Commercial Parodies』

 
 TVや映画のコメディでCMのパロディってのは昔からよくやられていたもので、それこそMONTY PYTHON以前からもあって。キチンとした一本のスケッチを作るよりはまだ簡単なのかもしれませんが… 特にSNLの場合、TVの国でもあるアメリカだから、という御国柄もさる事ながら生演奏と生スケッチをしなければならないので事前に収録しておけるパロディCMというのは番組的に都合がいいらしく色々と製作をされております。
 んで、
このDVDはそんな沢山あるSNLのパロディCMをベルーシやダン・エイクロイドらのClassicからウィル・フェレルの最近までの中から収録し、進行役としてウィル・フェレルが「どのようにCMは作られるのか」スケッチを挟みつつお送りする企画モノDVD、でございましてCOMMERCIAL好きでコメディ好きな私としてはコレを知った時にはもぅ予約、楽しみにしておりましたが…
 
 なるべく時事ネタは避けての収録、のようですが
「元ネタを知らなくても笑えるネタ」にしても「元ネタを知っているとより笑えるネタ」があるってのに「元ネタを知らないと何が面白いのかサッパリ解らないネタ」があり、それぞれの比率が三分の一づつってなってるんで私はそうそうスンナリと最初から最後まで楽しめる事は出来ませんでしたワ。
 また構成が適当で、せめて年代順かジャンル別にしてくれればいいんですがそうはなっておらず、本編83分・パロディCM60本ってのにしてもベルーシが1本、ダン・エイクロイドが2本、マイク・マイヤーズが4本、ダントツでウィル・フェレルが多いってのもいくらこれが製作された今、ウィル・フェレルが一番人気とは言え他にもクリス・ロックアダム・サンドラー、クリス・カッタンやロブ・シュナイダー、ギルダ・ラドナー、エディ・マーフィー、ギャレット・モリス、そしてチェビー・チェイスっと私のお気に入りを中心に挙げてもこれだけいるSNLレギュラーのが殆ど無いってのはこういう企画物DVDとしてはちょっと残念だったなぁ… っと。
 まぁ日本では出来ない障害者、老人、子供、ペット虐待のネタはアメリカ的で楽しかったんですけど、ね…
 
 って事で以下はこのDVDについての情報なので興味のある人だけ

 
・『Saturday Night Live: The Best of Commercial Parodies (1975)』 - Region 1
 
 Studio: Universal Studios
 DVD Release Date: May 23, 2006
 Run Time: 83 min
 
 Aspect Ratio: 1.33:1 - Full Screen
 Available Audio Tracks: English - Dolby Digtal 2.0
 
 DVD Features:
 ・10 BONUS PARODIES
 ・CREDITS
 ・TRAILERS
 
 

 画質・音質については収録年代がバラバラなんで昔のは酷いです。元のフィルムの保管状態が悪いからかもしれませんが、初期の頃のはちょっと… っと。最近のにしても質にバラつきがあるんでネタの出来が良いのもあるのに… っと残念な出来かと。
 
 またチャプターがパロディ単位で切ってあるのはいいんですが10個づつ1ページの選択画面が6ページもあるのにページ割付がしていないんで何度もNEXTを繰り返さなければならないのに、その度に短いアニメーションが入るので非常にイラつきます。こういう点もこのソフトが適当に作られたって印象を持ってしまいます。
 
 特典についてはまぁこんなもんなんじゃぁないんでしょうか。
10本のオマケは特に本編から落ちなければならないような出来ではなく、本編よりも単純な差別ネタ、ナンセンスネタがメインなんで楽しかったです。
「CREDITS」はこの『The Best of』シリーズ共通のDVDスタッフロールなんでどうでもいいです。
「TRAILERS」はSNLも含むNBC製作のTV番組のDVDを嫌んなるくらいに収録してくれてますんでこれはこれで楽しめなくもないんですが… だったらその分、一本でも多くパロディCMを収録してくれたらなぁ… っと思わないでもありません。
 
 このDVDの売れ行きが良ければVol.2のリリースもあるかもしれませんが… ぶっちゃけ『The Best of Will Ferrell』にしたってVol.2の出来が散々だったのを思うとあまりソフトとしての期待は出来ないかなぁ… って事で、ウィル・フェレス好きが買うマニア向けアイテムとして押さえておくのも悪くないかな? っと。『The Kentucky Fried Movie (1977)』のグダグダ感が好きな人にもオススメが出来なくはないんですが… ま、私的にはチョイと残念な出来のソフトだったなぁ… ってのが正直なトコ、ですかね。