休日の朝。

 
 ボンヤリと目覚める。昨夜は会社の忘年会だった妻は気疲れからかまだ眠っているが、私の方は特にそういう事も無く。ただ寒いのでトースト&コーヒーの朝食はなんか寒々しいなぁ… っと寝惚け頭にふと「そうだ、アップル・パンケーキが食いたい」ってのが浮かぶ。幸いリンゴは一杯あるので一個を皮剥き&カットし終えて耐熱容器に入れて電子レンジにかけ、さぁって… っと棚を探すもホットケーキの粉が無い。いや、リンゴにかかる前に確認しとけよ私。っと思う間にもリンゴの加熱は続いているし今更中断も嫌なので小麦粉と牛乳をよく混ぜ… って前に卵の卵白を気合を入れて泡立てる。「寝起きで何やってんだろ?」という自問に答えの代わりに出来上がったメレンゲもどきに小麦粉&牛乳&卵黄ちと微量のシナモンと砂糖を加えて生地完成、って頃にリンゴも完成。ちょっと砂糖を振り熱をクソ寒い冬の朝の大気で冷まさせる間にフライパンを加熱。一旦布巾で荒熱をとってから弱火にしてかけ、そっと生地を広げてリンゴを並べてゆく。おぉ初めてのワリに旨そうじゃぁないかと自画自賛しつつスライスチーズを載せた後で生地の残りをかけてフタ。ふっくらと盛り上がった生地を引っくり返してフタ、っと寝ぼけてたのもあったし慣れてないってのもあるがリンゴとナイフをを手に取ってから35分かかってようやくアップル・パンケーキもどきが完成。暖かい紅茶と共に食すと… 旨い。ただリンゴの加熱の際にもシナモンとか振っておいた方が香りはもっと良かったかなぁ… っとかリンゴの処理自体についてアレコレと思わないでもないが、まぁ思いつきのワリには旨い。ふかふかで暖かく、甘酸っぱい味が生地とマッチしていてよろし。市販のアップルパイがカスタードクリーム入りだったりするのも嫌いじゃぁないが朝には重い甘さなのがどうも苦手なのだがこれならば… っとニコニコ。でも、そんな幸せの後はボウルや泡立て器やフライパンや皿やナイフやフォークなど、いつものトースト&コーヒーと比べて多い洗い物の多さに改めて気がついてメゲる38歳の中年男の休日の朝。故に特にオチは無い。