『球体の奏でる音楽』 小沢健二。

 
 コメント欄でのオススメを受けて購入。
ジャズというジャンルへの、というよりジャズのスゥイングへのリス
ペクトの小沢健二風、ってトコかなぁ… っと。確かにヴォーカルは
好き嫌いが出るかとは思うけれども、歌詞も曲もポップスの文法での
アプローチは個人的に面白く思えたですよ。
 ブルース、ボサノバ、サルサ(?)、4ビート、っと様々な要素が
浮かんでは漂い、そしてすぅっと消えてゆくその雰囲気が悪くない。
ただ、5曲目の『すぐに会えるかな?』、6曲目の『旅人たち』が曲
としての出来はいいんだけど、ジャズという音楽のフォーマットから
は逸脱しているのでコードやメロディにテイストが残っているのは解
るんだけど、私にはちょっと雰囲気が弱くなる分アルバムとして微妙
なトコかとは思いましたが、そういうのも含めて面白かったですよ。
 
 コレが作曲に行き詰まってのならもっと臭い、わざとらしいホーン
の絡みとかクドいソロが入るんだろうけど、そうはしてないんですよ
な… そういう点でも私にもイージーリスニングで苦にならない、柔
らかい気分になれるもんなんですなぁ… 好みって点で言えば、基本
的に私は、ジャズにしろロックにしろ太い音が好きなんですけど、そ
れはそれとして楽しめるんだから矢張り才人なんだろうなぁ… っと
今更ですがそう思えたキッカケを与えて頂いた、って事でヨシロボ様、
御教授ありがとうごぜぇます。感謝、多謝。