ファミ通の付録DVD雑感。

 
 ゲームショウに気軽に行けない地方在住者にとって雑誌の付録と言えど
DVDで最新の作品の映像が観られるってのは素直に嬉しいし、なにより
今回はPS3とX−BOX360のゲーム映像が観られる、って事でかな
りの期待をしていたんだが…
 個人的には
「ガッカリ。」
 の一言に尽きるか。
 
 性能が上がった事によって美麗な、より細かいモデリングが出来る上に
モデルを今までよりも多く出せる、ってのは想像の範囲内であるんだから、
そこから先、次を見せてナンボだと私は思っていたんだけど結局作り込み
自慢でトータルのバランスを考えてないから余計にオモチャのような印象
が抜けないんよね。
 例えば人間にしろカメラにしろピントっ〜モノがあって、メインに見る
モノ以外はボケてるもんだし、空間・空気による距離感だってある筈なの
に、一律で何もかもピントが合っている映像は何か白けるし出来の良く無
ジオラマを観てるような気分にしかならない。
 加えて、
モデルを作りこんだ分、余計に背景のテクスチャとの違和感が出ていて…
特に「メタルギア」、壁や窓の格子のテクスチャがアップになると人物の
作り込みに比べて貼り付けた素材のドットやパターンのアップになるから
余計に人物やらが浮くのね。
 んで、
リアルに作り込めば作り込む程に、実は重力や重量、人体工学、服や肌の
皺や髪等の動きが伴わないと余計に人形にしか見えないんですよな。単に
モーション・キャプチャーすりゃ解決するのでもなく、逆に計算しなきゃ
ならん事は増えていくばっかりなんですから。
 だからこそ、次世代機ならではの「リアル」ではなく「リアリティ」を
表現してもらいたいんだけどねぇ…
 
「リアル」の追求をいくらしたって実写にはなれないからこそ、アレンジ
やデフォルメをする事でのCG作品としての「リアリティ」ってのが成立
してる映画と比べて、どうもクリエイターの「本当は映画監督になりたか
った」ってな恨み辛みが透けて見えるようでノれんのよね…
 
 いや、素人の私にも凄いのは解るし手間も想像出来ないくらいにかかっ
ているのも解るんだけど、必要なのはそのゲームとしての世界観の確立と、
それをプレイしている間、最後まで支える「リアリティ」じゃぁないんで
しょうかのぅ… それはモデルの作り込みではなく、例えば、それがトゥ
ーン・シェイドであっても、どんな視点や動きでも欠けやメリ込みが無い、
とか、継ぎ目の無い・破綻しない広大なフィールドとかでは無いんでしょ
うかのぅ… っと思うが、どうもコレ、オヤジの戯言かもしれんなぁ…
っと思わないでもなし。