『ライズ アンド フォール ECW』感想、っか雑感。

 レンタルしてきました。
『マンデー・ナイト・ウォー』と比べると取材範囲と時期の広さ、そして編集のポイント
が「隆盛と崩壊」に絞られていたのでよく出来ていると素直に思えましたな… 特に
出ずっぱりのヘイマンの顔や語りが兎に角楽しそうなのも大きかったかと。
 
 ただ、観ていて何て言うんでしょうか… どこかしら服の上から痒い部分を掻くかの
ようなモドカシい気分を感じてしまいましてな… 何故かと思うに
「皆、それぞれの思い出として、整理し、後付のワードで語っている」
 って印象がどうしてもあって、素材として流れる当時の映像が生きている魚なら、
それを語る今の関係者の大半は蒲鉾か干物みたいに思えて、それはそれで歴史
を語る時には仕方無いとしても、
「そない綺麗にしなくてもええのとちゃうのん?」
 って思ったりもするんですよね… 先に抜けたタズやダッドリーズなら解らなくもない
んだけど、どうも他は… なんかこぅ、綺麗にまとまり過ぎていて引っかかるんですな。
 まぁこれは日本人の感覚だからかもしれないんですが。
 
 あと、気になっ部分を箇条書きすると
 
・「誤字がチラホラ、は、まぁしょうがないにしても、訳がだいぶ端折ってんな… っか
意味が薄くなってる部分が多いんじゃぁないのか?」
 これは全般的に言える。訳としては良いと思うんだけど、端折った分、どうしても
感情やらが薄くなっているような…
 
・「ビショフは偉い」
 ヴィンスやヘイマンが団体運営者だったのと比べればビショフは雇われ現場責任者
だった筈。なのにあえてヒール的な立場での解説をしてみせたのはプロとして立派。
いや、本当にああ思ったのかもしれないけど、彼は本音ではもぅ少し違う意見がある
ような気がしました(←そこも綺麗過ぎると思った一因)。

・「アンチの意見も欲しかった」
 バン・バン・ビガロ、サンドマン、トゥー・コールド・スコルピオ、シコシス、ジェリー・リン
やブルー・ミニー等のレスラー、ジャスミンやフランシーンなどの女子に加えてそして
何より元オーナーにアナウンサーのジョーイ・スタイルズらのコメントは欲しかった。
 
 そういう意味で、ソフトとしてよくまとまってはいるものの、あくまでも「WWEの歴史
ビデオ」ではあっても「プロレスの歴史のドキュメンタリー」ではないな、っと。
 
 …とか色々書きつつ、
「どうしよう、やっぱり買おうかなぁ、コレ… 」
 っと悩む一品だったのは確かですね…