「惜しい、と思うが… 」(『Ray』感想・後編)
><font color= blue >▼ で、ここからは別にネタバレ関係無し。 ▼</font>
他にも映像面で目的と撮影が曖昧なシーンや意図的にしろダサイ部分や繋ぎが忙しい、
って編集部分等での脇と詰めの甘さがあるから決していい映画だとは思わない。そういう緩い
場面で気分が冷めてしまう時が何度かあったし。
でもねぇ…
そういう不満がありつつも最後まで観れたのはジェイミー・フォックスの熱演です
ね。彼自身、
レイを演じるにあたって12時間の目隠し状態の生活、点字の勉強、そしてレイとのセッション
を経ているのもあるが、ほぼサングラスかけっぱなしの状態なのに気分や感情が解るのよ!
単に物真似しか出来ないクリカンのルパンと違って、それを超えた部分での演技に
なっている
んですよ! 加えてピアノで大学の特待生にもなっていてCDもリリースしている彼だから演奏
シーンも嘘が無いのよ! 『メス・アラウンド』のバンッ!って鍵盤のひと叩きと
シャウトの瞬間、
全身に鳥肌が立ったくらいに彼の演技、演奏のPLAYは凄かった。サントラだけではあの迫力
は感じれないだろうし、画面がダサければ陳腐なシーンになっているが、あの場面はそうじゃぁ
ない。映画だからこその迫力が確かにそこにあった。あれだけでもこの映画を劇場に観に行った
価値があったと思うもの。他の演奏シーンもいいしね…
加えてセット、衣装、そして出演者の人選とメイクも凄くて当時の雰囲気ありありなんよ。
時代物だとセットと衣装だけ当時で顔は現代のまま、ってのが邦画だが冗談じゃぁない。ああ
いう部分で一切の隙を作らないからこそ映画として浸れるんだよ!
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あ、あと個人的に残念だったのが字幕。
勿論、戸田”クソババア”奈津子なんかよりいい訳なのは間違いないんですが、自主規制か
何か知らんが差別用語関連がソフトになってるのはねぇ… ニガーは黒人(Black
man)では
なくてクロンボだろうし、Blind manは盲人、目の不自由な人ではなくメクラの筈なんだが…
まぁ、ここらは脳内補完すればいいですかね、っと。
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ま、今週中にはアメリカからDVDが届くだろう。
全編通して観たい映画ではないが、手元に置いておいて、観たいシーンを何度でも観たく
なる、惜しい、と思うが… でも、オススメはしたい、そういう映画でしたね。
(到着が楽しみだなぁ)