「今更『ファインヂィング・ニモ』を観た。」

 アメリカでのヒットに比べれば日本ではあまり話題にならなかった作品、
というのはよくあるもので、売り上げ的にはそこそこの数字を上げたものの
この『ファインディング・ニモ』も、そんな作品の1つではないか、と思う
のだが… とか思いつつdvdをレンタルして観たが…

 いやぁ、もぅ文句のつけようがございません。

 部分部分でやや足りない印象もありましたが、それはテンポの為にカット
したであろう事は明白でしたし、兎に角、想像したくもないくらいにCGの
密度があって『DEEP BLUE』を観ていた身にも全然違和感も無い上
にCGで作る事の意味もあり、加えて声をあてている俳優さんやスタッフら
の巧さ(特にデフォーはいいよねぇ…)がより存在感とキャラクターの個性
を持たせ、お話もスレた私ら夫婦でさえも最後には思わずホロリときてしま
うお上手さ…

 そりゃまぁ好みって点で言えばまた話も違ってきますが、アレコレと文句
をつけるのも野暮、っか、こちらが不足に思う部分はコメンタリーを見れば
ちゃんと用意してある事ばかり、ってのですしねぇ…

 っと、楽しかった一品ではありましたがdvdソフトとしては駄目過ぎ。

「スキップ出来るとはいえ、メニューに出る前にCMが出過ぎ」
 無駄に多い。ワーナーみたい。

「日本語吹替えのみDTSってのは間違ってるだろ」
 ナメてんでしょうか。

「字幕がなぁ…」
 例えば「Fish Killer」を「魚の敵」、カモメの「Mine?」を「エサ?」等
のように、全くの間違いでは無いもののオリジナルの雰囲気を壊す、と言う
かズラし過ぎている、ソフト化し過ぎている、って部分が結構眼について、
見ていてかなりイラついたんですよね。全部解るワケではないから表示させ
ている字幕なんだが… 「子供向き」と「家族向き」とは違うでしょうに…
ピクサー作品だって結構ブラックなネタが多いが、それを無い事にしたり、
違う意味にしたり、マイルドにしたり、ってのはノれんよなぁ… っと。

 …とか思うようでは購入意欲も失せますって。
吹替え自体は悪くは無いけど雰囲気って点で物足りないのと、字幕より更に
幼稚化された訳は性に合いませんわ。
 
 
 
 そして…

「多分、US版の方がもっと綺麗なんだろうなぁ… 」
 と、思うのもあると、日本版は買う気にゃぁなれませんなぁ…