「大人の分別」(日記)

来月の連休に妻の実家へ行くので駅に切符を買いに行く。
「へぇ〜、小倉まで700キロ越えるのね… 」
お陰で往復割引も適用出来て2千円程浮いたので、妻と駅前の『不二家
って菓子屋と同じ名前だけど全然関係の無い、昔からやってるお好み焼き屋
にて昼飯を喰う事にする。たいして美味いワケでも安いワケでもないが、
不味くも高くも無い。まぁ感傷以外には昔ながらっぽい味ぐらいしかウリ
じゃぁないが、たまには… という選択で。

「夫はよく来たんだ?」
「昔はこの店からチョイと歩いたトコロに映画館があったので、映画を観た
後で小腹が空いてるのを… とか、ちょっとお茶したり… とか、よく利用
してたけど、3年前に映画館が無くなったらね… 」
「なかなか来ない、か… 」
「そういやぁ妻を連れて来たのは初めだから、なぁんか妙な気分だねぃ」
「ふーん」
「昔は… 」
と言いかけて、ウッカリのんびりと緩んだ気分でついデートとかデート
とかデートとかデートとかって言いかけてチト咽る。
「どしたの?」
「でも、2階があるのは今日始めて知った… 」

まぁ、妻も何かは感じただろうけど私が言わないのと同様に、それが
大人の分別ではないかなぁ… と思いつつ喰ったお好み焼きはまぁ、普通の
懐かしい味が、した。