「なんと言ったものやら」(日記)
まだまだ暑い名古屋駅、やっと来た電車に乗っての帰り道。
さぁて寝ようかと思ったら隣の席やら周囲の席に日系ブラジル人の
若造の集団がドカドカと座って大声で何やら話しはじめて。
「これじゃぁ寝れねぇなぁ… 」
と、思って連中を見る。
外見はもぅ、チョイと色黒なのを覗けばまんま日本人なんだけど
喋る言葉がスペイン語だか知らんが、要するにそのテのアクセント
でエロゲーやPCパーツ等をショップの袋から出して話している図、
ってのも奇妙なものだが
「まぁデブとかタフって国境ねぇのかなぁ…
それとも日本人の血、ってヤツなのかなぁ?」
とイラつきながら思っていた。
特に隣のデブ、臭くもヌラヌラもしていないが五月蝿ぇなぁ…
なぁんかやらかしたらブチのめしてやろうかなぁ…
とか思っていたのだが。
途中の駅でお婆さん4人組が電車に乗り込んで来た時だった。
「一人だったら譲るんだけどなぁ… 」
と私が思った瞬間、5、6人いた連中が一斉に立ち上がって
「どうぞ〜」
と席を譲ったのだ。
「イイデス。気にシないでクダサイ」
とその場を離れるスマートさとさりげなさに、ちょっと私は
驚いた。さっきまで、本ッ当にただのタク連中… それこそ大須
なり秋葉原に一山いくらで処分するしかないようなタク連中まんま
だった、ってのに、この自然さはどういう事か。
嫌味でも無理でも構えも無く、ごくごく彼らにしてみれば当たり前
の事、といった感じで。
これって日系文化なんだろうか?
それともキリスト教的なモノなのかな?
ブラジルの民族的な感覚なんだろうか?
と、とりとめもなく考えているウチに電車が止まり、お婆さん達
が降りると又、ダイブするように席に座って大声で話し始めた彼ら
にイラつきは感じなくもないんだが…
なんと言ったものやら…
それがただの無考えの習慣、反射的な反応でしかなかったにせよ、
それでも彼らに対してヒソヒソと揶揄する言葉を交している他の
日本人達よりも、まだ彼らの方への「情」ってのかな? なんか
うまく言えないんだけど、どこか害意っか苛立ちのメーターが
上がらなくなってしまった。
でもね、
「やっぱエロゲの品評会はどうかと」
とは思ったけどね。