「お父さん」(日記)

 妻と夜、『すたみな太郎』という食べ放題の焼き肉屋に
行った時なんだが、夜という事もあって一家揃って…
ってトコロも結構いたんだけど、どうも見ていて
「お父さん」
 ってのがチト痛い。

「カレーライスとか食べたかったらまずお肉を食べる事!」
 と、無理に威厳を繕おうとしてみるも
「そんなのヤダー!」
「何言ってんよ! 好きなもの食べればいいじゃない!」
 と、モットモな意見を言われてしょげたり。

「野菜も食べなきゃぁ駄目だが… まぁ、でもいいか」
 と変に物分りがいい風に装そうとするも
「よくありません!」
「お父さんがそんなこと言ったら駄目だよ〜」
 と、モットモな意見を言われて卑屈に笑ってたり。

 なんか知らんけど雲丹の軍艦巻きばっかり皿に山盛りに
して悦に入ったり、はしゃいでいるのか矢鱈と肉とか
テーブルに持って来て
「そんなに食べられるワケないでしょう!」
「残したら罰金なんだよ!」
「お父さんが自分で持って来たのは自分で食べてよね!」
 と、モットモな意見を言われて悲しげになったり。

 家族の輪に入れずに落ち込んでいたり。

 使いッ走りになってたり。


 まぁ家族なんてその家それぞれの事だし、私がどうこう
言うのもアレなんだが…

 かつて自分達が子供の頃、一体どんな
「お父さん」
 に憧れていたんだろう、今ここにいる「お父さん」達は。
所詮、積み重ねてきた上での結果でしか無いんだけどさ…