「日記」

 
 それがまだぼんやりと意識が混濁した状態での朝の目覚めの時、ふと何気なに
妻の名前を口にしていた自分に気が付いて、なんか凄く気分的に危なくなって。
忙しいとか会社でのゴタゴタとか気にはしないようにしつつ、と言って我慢やら
無理ではなく寂しさやら切なさたらの諸々の気持ちや気分自体は否定はせずに、
でも溺れぬように… っと思ってはいたので、これまでそれなりに平穏な気分で
はいた筈なんだが、こうやって脆い時に吐露したかのような感情、ってばどうも
素過ぎるし節制が利かせ難く、逃げ場も無いし今ベッドにいるのは一人きりで…
っと会社に行く以前、このまま起きるのもすっかり嫌な気分になったものの自分
で止める前に目覚まし時計のベルが鳴ってくれたお陰で気分が切り替えられはし
たけれど…
 
 無理して強がってるワケでもなく、ただただずっと一人でいるものだと思って
いた頃、何が理由という訳でも何がキッカケという訳でもなく不意に孤独感やら
閉塞感に鬱になる事がたまにあったものだが、まぁそれと似たようなもの、なん
だろうか… よく解らん。自己分析なんてのは心理以外でも大抵碌でもないもの
でしかなく精々が気持ちやら情況やらの整理の手掛かり程度になりゃいい、って
のは解ってはいるが、それでもボンヤリと考えてしまうのも一つの現実逃避なの
かもしれん訳で…
 
 
 
 とか、気が緩みがちでボンヤリとしてしまう火曜日。窓の外は雨。