『7 Pra Chan Ban (『バトル7 [DVD]』(2002))』

 
 以前購入したタイ版DVDのどれかに入ってた『7 Street Fighters (2005)』予告編を気に入って調べてみるとこの作品の続編、って事が解ったんでついでにオーダーしたものの… 出演者がほぼ同じってだけでお話としての正続ってのではないようでしたがまぁそれはそれ、本作は02年にタイでヒットした作品でありまして、最近になって

バトル7 [DVD]

バトル7 [DVD]

 って日本版DVDもリリースされ… って事で観てみますと…
 
 時はベトナム戦争末期のタイ。ベトコンに苦戦していた米軍は枯葉剤以上の強力な化学兵器をタイに持ち込み実戦投入をしようとしていたが、偶然その極秘輸送計画をベトナムからの財宝運搬だと勘違いしたのが町の顔役タノン。従軍経験のあるギャンブラーAkkhiをハメてその財宝の強奪をさせる取引を持ちかけるが…
 
 っと、お話だけ書くとシリアスっぽいんですが実物は物凄く温いコメディとアクションの娯楽作品となっております。日本の公式サイトに書いてある情報が本当だとするとこの映画、タイで1958年に製作された『ワン・バイ・セブン』という7人の戦士がタイを守るために外敵と戦う大ヒット映画のリメイクなんだそうですが、オリジナルもこんな適当な映画だったんでしょうかね? っと思ってしまうくらいリアリティより見た目の面白さを優先、合成が甘かろうが下手糞だろうがCGが雑だろうがあくまで動いてナンボ、ノリとテンポを優先! ってしていながらも話としてはさほど破綻しなかったのに感心してたのに最後の最後で… 仏様はネタにしないかわりにホトケサマなら何でもアリかよ!(笑) っと唖然としましたが、そもそもタイでマカロニウェスタンっぽい活劇をやる無茶がこの映画、ですからのぅ…
 
 いやホント、ギャグの大半はクダラナイし緩いし温いんですが、適当とかその場での思いつきの垂れ流しではなくそういう映画としてちゃんと考えた上なのはギャグの部分が後で生かされたりする所からも解るんで文句をつけるよか「好き・嫌い」でいいんじゃないんでしょうかね。
 個人的にはキャラが全員立てたとは言い難いのともぅ少しエピソードを整理していてくれたら… 特にゲリラ連中絡みのは切れなかったのかなぁ、とか… 最後の米軍との対決ってのの流れを巧く出来てた筈なんで惜しい映画だとは思うのですが、少なくとも
「あぁ観た時間を損した! 返せ!」
 と思う程ではなく、お酒を飲みつつダラダラゆるゆると最後まで楽しく観れた映画でしたよ。兎に角色々な要素を破綻しないけど無理矢理詰め込んだ熱意と無茶と猥雑なパワーを感じるタイ映画でしたよ〜 っと。
 
 以下はこのタイ版DVDの情報なので興味のある方だけ

 
・『7 Pra Chan Ban (2002)』(PAL) - Region All
 Studio:Sahamongkol
 Theatrical Release Date:
 DVD Release Date:
 Run Time: 110 Mins.
 
 Aspect Ratio: Anamorphic Widescreen - 1.85:1
 Available Subtitles: English
 
 Available Audio Tracks:
 Thai (Dolby Digital 5.1, 2.0)

 

 
 さてDVDソフトとしては…
画質はまぁまぁ。ちょっと前の映画だけに最近のソフトと比べるとやや色合いやシャープさでは落ちる感じがしなくもないですがノイズとかがあるワケでもありませんし。
 音質は… もうちょっと低音域の厚みが欲しかったかな?
 
 特典無しなのは残念ではありますが…*1 ま、これはこういうソフトって事でいいんじゃないんでしょうかのぅ。ちょっとお安めの価格設定で英語字幕もついていましたしね…
 

*1:日本版には非常に珍しいのですが特典があります。って事はタイ版をマスターにしてないのか?