『霍元甲 FARELESS(邦題『SPIRIT』(2006))』顛末。

 
 以前記事にもしたタイトルの変更ばかりかED曲の差し替えまでした『霍元甲 FARELESS(邦題『SPIRIT』(2006))』について、有志の方々による活動の結果が出たようなのですが…
 

 
 ここに掲載されているワーナーからの回答書というのがあまりに要領を得ないものではあるがDVD版は一応オリジナルの曲に差し戻す、という形になったらしい、って事だが…
 
 ぶっちゃけ、
「ジェイ氏側から著作権料ふっかけられたのかなぁ?」
 って思わなくもなかったんですが、こういう回答だと色々な事を考えてしまいましての。っか、どうも私、

スーパーサイズ・ミー [DVD]

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 を思い出しましてのぅ…
この映画、劇中でマックやファーストフード産業に対する揶揄や批判ソングが使われているのですがその殆どが訳されてないんですよな。いやまぁ確かに劇中歌を全部訳してないのは珍しくないんですが、このプロパガンダ映画(ええ、ドキュメンタリーじゃねぇですよ、コレは)の場合はその曲達もまた重要なメッセージであったし、画面の映像では足りない部分を補うものだったんですよな。でも、ほぼ全部と言っていいくらいに訳の上では無視されているんですよ。何故かは解りませんがしかし… 訳さなくったって構わない、とばかりにいい加減な字幕が横行している日本映画界、ギャグや台詞の改竄、改悪などはしょっちゅうな一方で、訳者の個人的趣味としか思えない用語変換(peopleを「人々」「人達」ではなく「人民」「市民」にする、とか)とかもよく行われてるのも珍しくない中、あえて訳さないというのは政治的配慮? っとか疑りたくもなるんですけどね… ただ単にオリジナルUS版DVDに歌詞が収録されてなかったから、なのかもしれませんがサントラCDもあるし何よりアメリカでの公開から1年以上経過してるのにスルーってのも妙に不自然だと思うんですけどね…
  
 で、
 
 まさか本来の主題歌の内容に配慮しての差し替え… じゃぁないですよねぇ… いや知らんけど。でも、仮にオリジナル通りに収録されたとして、それが本当に歌詞の通りの翻訳なのかどうかは解らんし確かめようもありませんが… でもね、どうも私が観た香港オリジナル版に収録されてた英語と北京語では意味が違う箇所が多かったんですよな… どうも日本版はその英語版を元にしたような印象をレビューで受けるんですが…
 
 こういうのって、何度繰り返されるんでしょうね…
かつて東宝東和だったけか? メチャクチャで内容と全く違う宣伝なんかをしてよく私も騙されたクチですが(苦笑)、しかし上映された映画にカットはあっても改竄まではそんなにしてなかった印象があるんですよね。ま、確かに大昔のエマニエル夫人1作目とかの日本版だけの特殊編集(ボカシを入れないかわりに無理にフィルムを引き伸ばしてヘアー部分をカット、とか(笑))はあったがしかし、それでもまだ作品を上映する為の愛、っと思えなくもないんですよ。どうも最近は映画会社、配給会社の商売や都合での無茶って印象がするんですけどね…