『All That Remains』の感想。

 ライナーにムーングースではなくクリス・ジェリコと表記されていたのに
特に理由も無いのに嫌な予感がしたFOZZYの新作『All That Remains』
ではあったが…

 <font size="6">うん、悪くはない。</font> 

 これまでと違って全部オリジナルっ〜事でしたが、楽曲そのものの出来
や演奏など、悪くはナイんですな。

 <font size="7">でも、オモロない。</font>

 久々にCD聴いてて眠りそうになったもんなぁ…
HR,HMになじみの無い人からすれば新鮮かもしんないし、私よりずっと
濃い、本気でHR,HM好きの人には楽曲それぞれのルーツ探しが面白いの
だろうけど、どちらでも無い私からすば
「下手とは言わんが上手いとも言わん」
 ってグレード、クオリティだったら
「何かパッションとか勢いが無いのはツマラナイ」
 ってなってしまうんですな。

 ロックが反逆、反社会の音楽だなんて青臭い事は申しません。
 ロックは商業主義の権化です。
だからこそ数多あるバンドは手前ぇの技量を知りつつも毎回アルバムを出す
時にはどこかで挑戦なり無理、無茶をしてるものですが、FOZZYで言え
ばオリジナルのキーには到底及ばないのに無理無理シャウトしてたジェリコ
のVoやオリジナルの迫力には遥かに遠いバックの演奏技術や存在感などが
FOZZYならではの持ち味だったと私は思うんですな。無理からしてても
意気込みとか、楽しんでやってる雰囲気に溢れていて、その気概こそ良し!
って思えばこそこの新作も注文したんですが、どうも聴いていると
ジェリコの出せるキーの範囲で」
 とか
「自分達が出来る事」
 ってのを前提にしているのはいいんだけど、そこで、それだけで終わって
いる印象の曲ばっかりなんですな。勿論、ライブで繰り返しやってそうだか
ら練度はあるんだけど、そこからさらに一発、
「このアルバムを買ったヤツのケツを蹴飛ばしてやるぜ!」
「これで天下獲っちゃる!」
 って野心は無い。
収録は楽しかったであろうし気持ち良く演奏して歌えたとは思うけど、でも
他人のセンズリって別にこっちがキモチヨクなるワケじゃねぇしね。正直、
聴いた時にはイマイチと思った『ORIGINALS』ん時の曲の方が楽曲としての
完成度も高いと思ったくらいに拍子抜けでございましたな…
 
 
 
 って事で、『All That Remains』はMやん、君に進呈する。
 問答無用で返品不可です。